『柔らかい雨』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
柔らかい雨
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空から鳥の羽のような
ふわふわとした雨が降っていた
当たっても痛くないし
当たった感覚もあまりないくらい
柔らかな雨だった
とても珍しい雨
僕は目を光らせて
無我夢中で空を眺めていた
干していた部屋着のことなんて頭の中から吹き飛んでいた
雨が柔らかいなんて一度も思ったことがない。
ただ柔らかい雨と聞いて思いついたのは、雨は人のようだと言うことだ。
人を輝かせる雨もあれば、人を殺す雨もある、
いずれも何粒の雨が束になって。広い宇宙から見れば、私達は雨と同じなのかもしれない。
柔らかな雨
タンポポの綿毛のような雨が
ゆっくりと音もなく舞い降り
そっと地面に雨布団をかけた
楽しい時
雨が降ったら
ちょっと
残念。
せっかくの
予定
変更かな。
ちょっと行くの
面倒になってきたな。
悲しい時
雨が降ったら
ちょっと
心強い。
空だって
泣いちゃう時が
あるんだよ。
このまま
一緒に
泣いちゃお。
#柔らかい雨
お日様の照った日が続いている。地面はカラカラで、風が吹けば砂埃が舞い上がった。
細やかな雨が柔くさわさわと降り出した。力ない雨粒も後から後から重なれば、やがて乾いた地面を湿らせてゆく。
おお、やっときた。恵の雨っていうやつね。
結構喉も体もカラカラだったのよ。
のっそりと殻の中から身を出して、葉っぱの屋根から外へ出た。
うん、このくらいが丁度いい。
うっとりと久しぶりの雨に浸っていたら、ドシンドシンと地面が揺れた。
ワンと鳴く毛むくじゃらのイヌと、ぎゃーと泣くふにゃっとしたニンゲンが飛び跳ねている。
「ワン!ワン!」
「あめ!あめ!」
雨が嬉しいのは同じみたいだけど、跳ねるのは勘弁して欲しい。
しっとりと雨を愛でる情緒というものはないのかしら。まったく、踏み潰されそうで留まってもいられやしない。
仕方なくまた葉っぱの屋根へ戻っていく。
「でーんでん?」
「ワン!ワン!」
ニンゲンの指が殻を掴んで持ち上げた。
ああ、折角の雨だというのに。
ため息をついて、再び殻の中に閉じこもった。
#5 2023/11/6 『柔らかい雨』
ぼくは昨日きみにいちばんすきな映画をみせた、きみが何も言わずにただ泣いてくれて、ただよかった。あらゆるひかりに照らし出されて、きみのほおの雨が、朝をため込んだ川面のようにまたたき、きみを存在させる輪郭が危うくなる神秘的な瞬間が、またよかった。
柔らかい雨
いつからか、降り出したそれは止む気配もなく.
サアァッと静かに音をたてた。
小さく透明な粒が優しく弾けて消えていく。
…あぁ、このまま消えてしまいたい。
この身体ごと絵の具みたいに溶けてしまえたら。
そんなことを思うのは、虹になりぞこなった、僕たちだけかもしれないな。
春雨は、柔らかい雨だと思う。
秋雨は冷たい雨。
猫のひたいに
ひとしずく
小春日和の天気雨
#柔らかい雨
雨が降る中、今日も部活の練習に励む君。君を見ているだけでどんなに強い雨でも、柔らかい雨になるんだなぁ……
過去の私を
その雨で遥か未来へ運んでおくれ
いつかの私に会うその日へ
柔らかい雨じゃ力不足だ
君を引き止める理由になり得ない
僕はいつだって何かのせいにして
枕を濡らしてきた
水溜まりを避けたはずが泥はね
今じゃみっともないこんな様
やっぱり
やっぱり僕じゃ君の隣は役不足だ
触れたら、温かいのかな。
きっと、穏やかなんだろうな。
たぶん、困ってるかもしれない。
もしくは、嬉しいのかな?
”柔らかい雨”って、何となく浮かぶのは、
大好きな人の涙だったりするんだよね。
柔らかい雨
「柔らかい雨」
今日は暑かった
11月なのに 季節外れ
予想外 !
夕方から 雨降って
家の中から雨の音が聞こえてくる
風に乗って運ばれる雨は癒し
違う世界に繋がるから
最近 怖い夢ばかり見るようになって
それが何の意味なのかも分からない
誰かに相談しても笑われるだけ
そんな事ずっと考えてるだけでもおかしくなりそう
だけど
風が吹くと 自然と忘れる
今日は柔らかい雨が降っているから
気が紛れる
気分が晴れやかだった。
降り続く雨の中傘をさしてスキップをする。雨といってもざんざん降るものじゃなくて、どこか優しげで柔らかな雨だった。
世界が私を祝福している。
誰かを好きになるって、こんなに世界が変わって見えるのか。
優しい木漏れ日と一緒に降りそそぐ雨
その雨は静かで優しい
私もこの柔らかな雨のように優しい心を持ちたい
圧倒
終わりに近づく感じがして
なぜか雨に濡れても良いや、と思った
空にはそれまで見たこともない稲光り
それでも怖さはなく美しさがあった
全てを忘れて全身で感じる自然の中に
濡れているはずの体が
とても軽くなるのを感じた
※柔らかい雨
あの雨は、
きっと、泣けない濮のかわりに泣いてくれてるんだ
柔らかい雨
11月になっても、まだまだ夏日が続いて…そんな乾いた日々が、突然の雨…久々の雨は、霧雨の様な雨…柔らかな感じだが、春の様な温かさは無くて、冷たい無機質な雨…なのに、乾いた大地を潤す慈雨になっていく…ただの雨なのに、こんな顔を見せるなんて…