『時計の針』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
幸せは続かないから幸せだと感じるの
そうあなたは言った
でも、私はこのまま、時計の針が進まなければいいと思う
幸せは、時計の中に閉じ込めていたいの
『時計の針』
待っている。
返信を待っている時間。
とても長い。とてつもなく長い。
つい流れで真面目な話をしてしまって、二人にとっては大事なことだけど、急にこんな話になって、引かれるかもしれない。
そう思うと、怖くて仕方がない。
今まで傍にあったものが、簡単に壊れてしまうかもしれない。失うかもしれない。そう思うと……。
時計の針を見る。まだ10分しか経っていないじゃないか。そうすぐ返信は来ないだろう。
……何をして待とう。
とりあえず、冷蔵庫に何か食べるものを探して、気を紛らわす。時間を潰す。
『もし子供が出来たら、迷わず産んで欲しい。』
「なんか生理が遅いの。妊娠してたらどうしよう。」なんて、昼間、軽い口振りで言ってた彼女。もしそれが現実だったら。
彼女の返信が来るまで、俺はどれだけチーズ鱈を食べたのか。食べた気がしない。落ち着け、落ち着け……
彼女から返信が来た。
『いいよ。』
ごく、簡単な言葉だった。でも、とてつもなく嬉しくて、打ち震えた。
『真面目に考えてくれたんだね、ありがとう。』
彼女は、俺の言葉を真面目に受け止めてくれた。それが何より嬉しかった。
『実は私も内心、怖かったんだ。』
彼女も、本当はここまでの時間、怖さに震えていたのかもしれない。
『検査もしたよ。陰性だった。』
その言葉に、気付かぬ間に緊張していた肩から力が抜けた。
急に現実味を帯びて、あらゆる先々のことを考えたこの短い時間。覚悟を決めるにはあまりにも短すぎて、そして待っている間の長い長い時間。
とにかく、緊張感から解放されて俺はソファに深く座り込んで。はぁっと、息を吐いた。
でも、考える良い機会になった。
そして、彼女から聴けた返事も、嬉しかった。
一歩だけ、前に進めたかもしれない。
チックタック チックタック
時計の針はいつものように進む
チックタック チックタック
私は、いつものようにベッドの上で空を凝視する
…
あぁ もう
今日の宿題はまだ完成しないねー
…
まぁ、いいや。
チックタック チックタック
地球今日もぐるぐる回る。
時計の針は
進むものではないのです
戻るものでもないのです
時計の針は傷つけるもの
文字盤は腕で、針はカッター
痛みで教えてくれるのです
等間隔の痛みがなければ
無限の宇宙に放り出されてしまうから
もういちど12のところを切りつけたとき
前より深い傷がついて
すぐに新しい血が流れるでしょう
時計の針は縫いつけるもの
文字盤は布で、針には糸を通す
同じ幅で縫っていくとしても
好きな糸の色を選べなくても
少しだけなら縫い方は変えられるかも
もういちど12のところを縫いつけたとき
前の色と合わさって
いずれ美しい刺繍になるでしょう
そして
時計の針はしめすもの
時計はゆくさきをしめす羅針盤
360度
全ての方向へ
それぞれの方向へ
いずれ流れ着く
遠くの海へ
時計の針
今日時計が壊れた。
何十年も使ってた鳩時計。
なぜか2分早く鳴る。
愛着があるから修理することにした。
焦るのはきらい
慌ててもいいことないのに
どうしても
焦ってしまう自分がいる
時計の針
時計の針
戻して時が戻るなら
幸せだった
日々をもう一度
時計の絆
僕の時計は、いつもぐっすり眠っている。
眠ってばかりである。
しかし、明日は、少し違う。
僕の人生の大事なときに、いつも隣にいてくれる。
実は明日は試験なのだ。
そのチクタク働くその姿、頼りにしてるぜ、相棒。
時計の針を巻き戻せたら
廻り続ける時を止められたら
今とは何か違っていたのかな。
動き続ける時間に置いてかれるように
立ち止まってしまう僕は
消費するように闇雲に時が進んでいくのが
怖かった。
繰り返す毎日に、何もしないまま終わってく今日に
意味もなく焦燥感が募っていく。
いつか無駄にした時間を後悔するんじゃないかって
時を刻む針を見て思うんだ。
無意味に過ごしていた時間をもっと
大事に出来るように変わっていけたらいいな。
#__時計の針__
時計の針、
「...よし」
描いていた絵がひと区切りついた
時計を見るともう描き始めてから長い針が3周したころだった
「ん、一旦休憩挟むか」
そう言い立ち上がり一階に置いてあるチョコと飲み物を取りに行った
今日は何時まで描き続けようかな
そんなことを考えていると
ピコン!
と音がし友からLINEが来た
『今日会える?』
『なんかあったか?』
『遊びたいなぁて』
『良いよ、どこで遊ぶ?』
それから何回か会話を重ねた
集合は30分後になった(早すぎるだろ、)
今日は何時に帰ってこれるかなぁ
時計の針
時間の経過と共に…
色々変わりつつある
ような気がする…
かなしいような
うれしいような…
複雑で不可解な
きもち
時計の針は
進んでいる
止まっているものも
あるけど…
色々あって
不可解…
わからない
ちんぷんかんぷん
正解も不正解も
ない…
自分流で時計の針を
止めたり、すすめたり
こわしたり…
色々自由自在に
作り上げていけたら
いいなぁ…
時計の針を戻しても戻さなくても時の流れは変わらない。知ってた?
時すら君の心臓を蝕むのなら
ずっとふたりだけの世界で生きていよう
長い沈黙の中
お揃いの
時計の針が
少しズレていた事に
今更気づいた
もう、
合わせることすら
出来ない秒針が
最後の時を刻んでゆく
#時計の針
時計の針
時計の秒針音が
ギクザクギクザクと時を刻む
昼間はまったく気にならないのに
夜が更けて辺りが静まりかえると
正確なリズムで響きわたる
秒針音のリズムは、心臓の脈拍に似ている
お腹の赤ん坊は、ママの脈拍を子守唄に
スヤスヤと寝ているのだろう
気がついたらもうこんな時間!
夜は、朝からの行動のせいでとても忙しくなる。
価値のある時間を今日も過ごせなかった
明日こそ、明日こそ絶対!と毎日焦ってる
限られてるのに時間の使い方が良くないよね
時計の針のように
毎日同じところをぐるぐる回るんじゃなくて
別の場所にも行けたらいいな
新しい喜びや楽しさを発見することは、
時計の針が動く86400回の中で、いくつもできるはず!
「時計の針」
止まったままの僕の時計の針を
ゆっくり丁寧に動かしてくれたのは、
君だった。
『時計の針』
幸せだ。
好きな物に囲まれて暮らすのは。
森の中で動物に囲まれて暮らすのが夢で、
引っ越しててその夢が叶ったんだけど。
悲しい。
時間が経てば懐いてくれた子もみんな死んでしまう。
このまま、このまま時が止まれば良いのに。
その思いを込めて、ログハウスにある時計のうちの
一つをまだ動かしていない。
いや、正確には、止めた。
此処に居れば、時間が止まっているように感じて。
それからこの時計の針はずっと止まったままだ。
時計の針は無限に見える
時を刻む音、時が過ぎる間、時が進む動き
考えることも、話すことも放棄し
鼓動と針の音に身を任せ
全てが カラ になる
〚時計の針〛
時計の針を進めよう。
止まったあの時から1秒ずつ。
僕らは進むことが出来る。
だから成長する。