『幸せに』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
どう? って聞くとぼちぼちと返ってくる。
そっちは? って聞かれると、まあまあと返す。
たまに会うのにそんな会話ばっかり、何年も繰り返してる。
子供の頃に漠然と思い描いていた幸せは、実際なってみるとそんなに幸せって感じじゃなくて。
しんどいことのほうが多くて。毎日毎日疲れたなあって小さな気持ちが真冬の雪のように積もっていく。
「じゃあ、またね。お互いがんばろ」
「ん。また。ね」
あの頃思い描いていた幸せって、いったいどれだけ頑張ったら手に入るものだったのか。
幸せになる。なんて言葉今じゃ重すぎて口にするのも難しい。
幸せにと唱えるのはいつからか難しくなってしまって、誰かの結婚式ではおめでとうと言いながら、心ではつらくならないでほしいと願っていたりする。
なんて人生は、難しいんだろう。
#幸せに
「幸せに」
幸せになってください
私の世界の外でも中でも構いません
貴方が笑ったり、楽しそうに過ごしている
そんな世界であってほしい
苦しい顔もつらい思いもしないで
振り返らない、と決めたその決心が揺らぐの
幸せになりたい
本当は貴方と一緒が唯々
幸せに
あなたのことが
頭から離れない。
でもきっとあなたは
別の人と幸せになる。
なりたい。
したい。
あいたい。
いきたい。
夢が叶えば
幸せなのだろうか
愛が実れば
幸せなのだろうか
富があれば
幸せなのだろうか
正解は永遠と無い
多くは望まない
きっと神様だって
ありのままの私が好きだから
正解なんて出せなくても
真っ直ぐに生きていれば
空は快晴を魅せるだろう
『幸せに』
私は自分の想いをひた隠しにするしか無かった。
恋する君があんまりにも照れくさそうに笑うから。
恋人ができた君があんまりにも可愛く笑うから。
結婚する君が、あんまりにも幸せそうに笑うから────
私の想いは邪魔なもの。君にとっては予想外で複雑なもの。だから私は伝えないし報われない。
お幸せにね。
嘘をついても良い日に、こんな話をするのは意地が悪い。
角砂糖ひとつ分くらいは、可能性があるんじゃないかって思ってしまうから。
……だけど、それでも聞いていたい。
来週、あなたが行く水族館とレストランの話。
『 幸せに』
私とバイト先の先輩が結ばれますように
お題『幸せに』
︎ 祝福の鐘が鳴る。空は稀に見る快晴で、雲ひとつありやしない。どこまでも続くスカイブルーの天井には幾多の白鳩が飛び交い、そして戯れ合う。そんな幸福を象徴した景色がキラキラと虹彩を彩り、そのあまりの眩さに僕はうっかり目を細めてしまった。
「結婚おめでとう」
︎ かわいらしい花束を渡せば、眦にシワを寄せて笑う二人。ありがとうと声を揃える様は、まるで生涯を共にした老夫婦のようだった。
「……幸せになってね」
︎ 二十年と数ヶ月。友愛と恋愛を揺蕩った時間。及び腰な二人にもどかしさを覚え、何度も口を滑らせてしまいそうになった青年時代。淡くて、甘くて、どうしようもない失恋を心の奥深くに閉じ込めた少年時代。長い月日は、今日の為にあったのだろう。
︎ やっとくっついたのかという安堵感と、ほんの少しの可能性すら消え去ってしまったのだという未練がましさ。とうの昔に忘れたはずの心がガタガタと騒ぎ立て、相反する気持ちで綯い交ぜになる。
「もちろん」
︎ 胸を張る君の笑顔。荒む心を落ち着かせる唯一のもの。どんな宝石よりも価値のある、僕らの宝物。
「幸せに」
キミならなれると信じている。
たとえ隣にいる人が私じゃなくても、どこに居ても。
それでも私の隣以外で幸せになって欲しくないと願うのは我儘だろうか。
誰かこの感情を受け入れてくれ
貴方が幸せになるために
大好きな人が幸せになるために
大事な人が幸せになるために
応援する人が幸せになるために
心無い言葉を投げつけないで
思うことは自由だけれど
人を傷付けた分だけ
自分も自分が大切にしてる人も
本当の笑顔でいられなくなってしまう
そんなの幸せと言えないと思う
だから自分と自分の大切な人のために
自分にとって何が幸せか
本当の笑顔になれるか
ほんの少しでもいい
考えてほしいの
これは私のエゴ
だけど皆には幸せになってほしい
本当の笑顔で過ごしてほしい
一個人の無名な私からのお願いです
私のもとから去るきみへ、
友達の病気も、あの子の複雑な怪我も私の八つ当たり。
だけどきみは、私が酷いことをしてるなんて知らない。
友達が健康になりますように、あの子の怪我が治りますように。
きみはいつも他人の事ばかり。
何年も来てくれたのに、きみのことは何も知らないまま。
回復した友達も、怪我の治ったあの子もきみに感謝しないし、きみを覚えてすらない。
もう一回同じ目にあわせてやろうとも考えたけど、
きみが彼らの無事を感謝するものだからやめておいた。
ところで、きみは遠くに行くのでしょう?
私はここから離れられないし、八つ当たりもする器の小さい神さまだけど。
君を覚えている唯一の者として。
ところで、神さまの私は何に願えばいいのかな。
まぁいいか。
ただただどうか、幸せに。
お題:幸せに
「幸せに」
幸せに浸って、成功を学んだ。
故に、気付かぬうちに、ドブ水を啜っている。
成功に縋るから、幸せが見えなくなって。
満たすことを幸せと勘違いして、汚染物質を啜り身体を腐らせていく。
あぁ、どうか、どうか。
幸せに。
幸せになりたいって言うのって失礼にあたりませんか?
幸せに
幸せになれますように
よく手を合わせてお願いする
自分の思い描く
幸せとは違うけど
今も元気に普通に生活出来てる
これも幸せなこと
皆が普通の生活が出来る
そんな世の中であるといいな
「今日は、ありがとね」
放課後の屋上、あなたは私の方を見ないで呟く。校庭では、風に乗せられて巨大な桜の木がさわさわと揺れている。彼女はまた言葉を紡いだ。
「あなたが私を救ってくれなきゃ、自分は死んでたんだろうなって。どこにも居場所がなくて」
長い黒髪を揺らめかして、今度ははっきりとした声が聞こえてくる。私は何も言わないまま俯いた。あなたがいじめられていたのは、前から知っていたことなのに。
あの頃は枯葉だった。かなりの時間がかかってしまった。血が出そうなくらい強く、唇を噛み締める。ぽかぽかとした春の陽気なんか、ちっとも心地よくなかった。
「――だから、あなたには幸せになって欲しい。こんな私を救ってくれた、大切な人なんだから」
いつの間にか彼女は振り向いていた。その顔は微笑んでいる。頬を桜色に染めて、日光みたいに暖かく微笑んでいる。今伝えるべきなんだろうか。私の想いを。私だって、あなたは大切な人だ。友人とか、親友とか、そんなんじゃない。
「幸せ……、じゃあ」
私と、付き合ってください。恋人として、ずっとあなたのそばにいたい。それが、私にとっての幸せだから。
素直に伝えた、伝えてしまった。彼女はだんだんと林檎色に染まる。瞳がキラキラと輝いているように見えたのは、多分、私が勝手にフィルターをかけてしまったからだろう。前に差し伸べた手はするりとかわされた。落胆したのは一瞬。私は彼女からギュッと抱きしめられた。「いいよ。私も」って、耳元で聞こえた時は、どんなことにも代え難い幸せがそこにはあった。
〜幸せに〜
【幸せに】
苦しいことや悲しいことそんなの嫌だとか無ければいいのにとか思ったことはないだろうか?
少なくとも私はある。
辛くて悲しくて逃げたい消えたいって何度も思ったことがある。
けどさ言葉には必ず正反対のものが存在する。
例えば『幸せ』の反対の『不幸せ』って言葉があって反対の言葉がないと『幸せ』や『不幸せ』って言う言葉はできないと私は思う。
そう思うから私は人生というのは
幸せな時間があるから不幸せな時間がある。
そう思ってる。勿論その反対も。
だから人生ずっと幸せに生きることは出来ないと思うかもしれないが逆に考えてほしい・・・。
自分の人生ずっと不幸せだと思っている人に・・・
ずっと不幸せなことなんで絶対にないから。
もしかしたらそれが幸せになるための人生という長い道の途中かもしれないから・・・。
そしてこの道は辛くなったら違う道に変えたっていいし誰かに相談したっていい勿論自分で歩き続けてもいいが決して無理はしないでね君の命は一つだけ君の人生は一度きりだから。
幸せになって欲しい人がいる
だけど、幸せの匙加減は人それぞれで
気づける心にゆとりがない限り、
その日はやって来ないのだろう
私は日々に些細な目標を持っている。
なんでも良い。
この書類を終わらせたらチョコ食べる。
そんな程度でも良い。
気づける幸せに気づいたら節目が見える。
生きる意味とか考えないで、
生きたい意味を見出せる。
幸せになって欲しい人へ
“殻を破る”を使って欲しい。
テーマ「幸せに」
「幸せに 子供の子と書いて
幸子です」
初めて会った日 自己紹介で
彼女がそう笑顔で言った。
「幸せになってほしいって
親がつけた 単純な名前…
私、もっとさ
可愛い名前がよかったんだよね」
未来(みらい)って書いて みく と
読む…とか? 僕がそう例えると
「なにその、本気(ほんき)と書いて
マジと読む!みたいな言い方は」
そう言って彼女は お腹を抱えて
笑っていた。
あの日から 3年が経ち
彼女がお腹に手を当てて言った
「赤ちゃんの名前、未来って書いて
みく にしょうかな?
あなたの未来は 幸せであります様と」
『あぁ、いい名前だ』
僕は君を幸せに出来てるかな?
君のお腹に手を当てると
「単純だけど、
幸せに 喜ぶで
幸喜(こうき)って名前もありかな」
そう、妻が呟いた。
あぁ、 幸せに なりそうな名前だ
おばあちゃんも きっと 賛成して
くれるだろう…
#幸せに
「今、幸せですか?」
いつかそう聞かれた時がある。
だからこう言った。
「私は今ある幸せに満足し、それ以上を求める事はしない。苦を知らず、幸を語るや虚しき事この上無し」
同じ幸せなど感じられはしないし、押し付け合うことも正解ではない。
一人一人皆違った幸せがある。
細やかな幸せや美しい幸せを見付けてほしい。
どんな暗闇も、ランプのような輝きであっても照らしてくれるから。