『君に会いたくて』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
たとえば。
見えない敵と戦っている夜に、どうしても誰かにそばにいてほしくて。「大丈夫だよ」って言いながら私のこと抱きしめてくれるような、そんな優しさを求める時がある。その相手はいつだって君で、なのに、会いたくてたまらない時に限ってそれが叶わない。
君の人生の何パーセントが私で構成されているんだろう。2パーセントくらいは、私で埋めてほしいな。私はというと、君がいないと途端に駄目になるからあながち100パーセントなのかもしれない。重いかな。依存しすぎかな。でもやっぱり、君無しじゃ駄目で、今すぐにでも君に会いたくて。
泣きそうで、助けてほしくて。
今日ほど、夜が長いなあって思ったことはない。今日眠れるかな。明日はご飯食べれるかな。明日になったら笑えるかな。1人でいると余計なこと考えちゃう。きっとこんな悩みも、君に会ったら一気に消え失せちゃうんだと思うよ。
だから。
もう駄目、ってなる前に、早く君に会いたいよ。
【泡】
お題:君に会いたくて
人魚姫は好きな人を思って泡になった。王子様は好きな人を間違えたまま生き続ける。どっちが幸せなんだろう。人魚姫は泡になる時どう思ったのか。王子様は好きな相手が違う人だと気がついた時どんな感情を抱くのだろう。わからない。浮かんでは消える答えのない疑問。好きも嫌いもよくわからない。
学校では王子様と呼ばれるイケメンがいる。紳士的で物腰柔らか、成績優秀、内面も良ければ外見も最高級に良いという完璧な男の子。みんなその王子様に夢中だけど私はよくわからない。顔がいいとか、頭がいいとか、そういうのが夢中になる判断基準になるのか。王子様のことをよく知らないからどうとも思ってないが正しいかもしれない。
「ハンカチ落としたよ」
優しい声でそう言われた。パッと振り返れば王子様がいた。
「…ありがとう」
ハンカチを受け取ってそのまま昇降口へ歩き始める。後ろにいる王子様がその大きな目を落としそうなほど見開いていたことには気づかないまま私は家に帰った。
初めて「王子様」と話したけどやっぱりみんなが夢中になる理由がわからなかった。あの王子様よりもあの子の方がよっぽどかっこいい。ふと頭に浮かんだ想いに私は自分でもびっくりしてしまった。いつも俯いているおかっぱ頭の男の子。花に水をあげていたり、掃除を丁寧にしていたり、そういう細かいところをしっかりやっているあの子の方がかっこいいとそう思ってしまった。自覚してしまった感情に顔を真っ赤にしながら考える。あの子と話がしたい。あの子のことが知りたい。初めて知る感情に戸惑いを隠せないまま眠りについた。
朝太陽の光と一緒に起き上がる。今日はあの子に話しかけよう。そう決めて家を出た。後少しで学校というところで声をかけられた。
「おはよう、話があるんだけど少しいいかな」
昨日も聞いた優しい声に振り向くと王子様がいた。溢れんばかりの笑顔でとろりチョコレートが溶けたような目を向けてくる。
「なんでしょう」
あの子に話しかけたい私は気もそぞろに返事をした。
「ずっと会いたかった、僕は君を探していたんだ」
急に言われた言葉が理解できずフリーズする。頭の中で反芻するうちに、この王子様は誰かと私を勘違いしていることに気づいた。それこそ人魚姫に出てくる王子のように。
「私は、私のせいで泡になる人魚姫を作りたくないし、人魚姫になる気もないんだ」
考えるよりも先に出た言葉。王子様はぽかんという言葉がぴったりな顔をして、その後クスッと笑った。それを気にせず私は続けた。
「きっとあなたが探しているのは私じゃない別の誰かだよ。私には私の王子様がいるから」
真剣な気持ちで言った私をよそに王子様はついに大笑いをし始めた。
「ごめんね、急に笑って。あまりにも真剣な顔をしてロマンチックなことを言うから」
まだ笑いながらそう言った。
「確かに僕のお姫様は君じゃないみたいだ。昨日の君の態度が初めてあった彼女にあまりにも似ていたから」
昔を懐かしむかのように遠い目をしながら王子様は微笑んだ。その笑顔はまるで絵画のように美しかった。
「行かなきゃ行けないところがあるから、バイバイ。お姫様探し頑張って」
そう言い残して私は走り出した。あぁ、早くあの子に会いたい!
待ち人 すぐ来る
いや
待つくらいなら自分で行こう
そう決めた新年
【君に会いたくて】
バイバイ、またいつか。
未来へ旅立つあなたを、笑って見送る。
便りは送らない。
優しいあなたはきっと、旅先で新しい友達を作って、忙しいながらも、幸せな日常を送っているのだろう。
そんな日常に、水を差したくないのだ。
大事だからこそ、距離を置いてしまう。
そうやって、今までも旅立つ友達を見送っていった。
近づいては離れ、近づいては離れてを繰り返す。
私はきっと大人になれないから。
私はきっとあなたの負担になるから。
知らずにあなたを傷つけそうで怖いから。
だから、距離を置いてしまうのだ。
ならば、最初から友達をつくらなければ良いのに、自分勝手な私は、孤独に耐えることができなかった。
あなたと過ごした時間は幸せだった。
旅先で人一倍幸せになってね。
でもね、もしも、もしもだよ。
いつかあなたに会えたら、お互いの進んできた道のりについて、時間が許す限りお話したいな、と願うことくらいは許されるかな?
39.君に会いたくて
僕には小学生の頃、将来を約束した人がいる。
その人は引っ越してしまって10年近く会っていない。君はどこにいるんだろう。君に会いたい。
どこにいても会いに行きたい。
連絡が取れるくらいの年齢だったらもうまた会えてたかもしれない。君の行方が分からないまま…。
僕は転校したが、転校したその学校に君がいた。
一瞬見ただけでわかった。なんでもわかってるように微笑む君。やっと見つけた。涙が出そうだった。
君に話しかけた。
だが、君は僕のことを覚えていなかった。
親から聞いたが、小さい頃の記憶は事故で消えてしまったらしい。
だから、僕と将来を約束したことなんか忘れている。
ショックだった。全ての力が抜ける感覚を感じた。
それでも諦めずに僕は君と仲良くなるため、話しかけに行った。君は嫌な顔もせず話してくれた。
僕は毎日君に会うために生きている。
君に会いたくて、秒針の刻む音を聞く。
時が全てを解決してくれると先生が言っていた。
なのに、どれだけ針が進んでも私の前に君はいない。
君に会いたくて、時の流れにただ身をまかせる。
遠い君へ
君に会いたくて
会いたい。君に、会いたい。
だけど、君は今別の世界だ。生きている人にとっては、一番近くて、それでいて一番遠い世界だ。
あることをすれば、すぐに行けるけど、それをする勇気が出ないからこそ、遠い場所だ。
だから人は、その世界に行くために、時間が過ぎるのを待つんだ。
でも、もうこの世界はいいや。私は、君がいないとダメだよ。
この縄の輪っかに首を入れて、椅子を蹴り飛ばせば行ける世界。なんて簡単な世界なんでしょう。
「今、行くから…」
そう呟いて、私はあなたの元へと向かったのだった。
その女性が、彼の元へ行けたかは、わからない。だって、僕たちは、向こうの世界のことを知らないんだもの。
約束が
なくては会えぬ
日々を終え
あなたと過ごす
2LDK
「君に会いたい」
君に会いたくて会いたくて…
そんな時代もあったな〜
今はフワーッとしたいい思い出
「君に会いたくて」
やっと気づいたんだ。
君に会うまでずっと世界は白黒だったんだ。
この世界に色を与えてくれたのは君だったんだ。
「君に会いたくて」
離れてても大丈夫
毎日lineで話してるし
たまにはヒソヒソ話もできる
だけど時々
君の気持ち見えないよ
確かめたくて
抱きしめたくて
今すぐ
君に会いに行くよ
「君に会いたくて」
会いたい。
その一言が言えずに君を失うんだったら
もっと早くに言えばよかった。
逢いたい。
この言葉にどれだけの想いが込められてるか
今になって気づいたんだよ、僕は馬鹿だった。
君に会いたくて、
会えなくて、
嗚呼、ど~しよ~、
タヒにたく、なかったなぁ、
あの子を助けたこと、後悔はしてない。
でも、
コンナコトニナルナラ、
モット、
“愛してる”ッテ、
イエバヨカッタ、、、ッ、
君に会いたくて私は初めて一人旅をした
「君に会いたくて」
君に会いたくて
この扉を開いたんだ
だけど結果は最悪で
望んだ真逆の光景だった
だから僕は君に会うために
また別の扉を作ったんだ
たとえ誰かが不幸せになっても
君に会うためならば
お題『君に会いたくて』
君に会いたくて
学校のころ 好きだった
君に会いたくて
だけど 君はもう故郷に戻った
東京を離れて 生きる自信もなくて
メールのやり取りだけが
つながり
君 また 東京に来てね
新宿辺りで会おう
希望
友達以上 恋人未満の君
「左手が寂しい。」
ずいぶん可愛いことを言うんだな、と思った。
僕は右手で、彼女の冷たい左手をくるんでやった。
「右手も寂しいわ。」
そういうので、右手も手を繋いでやった。
時計台が真夜中を告げる。ライトアップされた木々が僕らを照らすから、こんな夜でも寂しくはなかった。
「唇も、寂しいって言ってる。」
見つめあって、寂しがり屋な彼女に僕に残る全ての愛をあげた。
「じゃあね、」
リップを塗り直して、両手をジャンパーのポケットにしまって、それから彼女はコツコツと音を立てて行ってしまった。
もう僕は必要ないんだろうな、
僕はというと、寂しがり屋が移ってしまったのかもしれない。もう君に会いたくなって、それで、不覚にも泣いてしまった。
【君に会いたくて】
「ただいま。カブトムシもらってきたぞ!」
カブトムシが父と共に帰ってきた。
「わぁ~すごい!かっこいいねぇ。」
小学2年生のわたしは飛ぶように喜んだ。
当時のわたしは虫が好きでも嫌いでもなかったが、カブトムシはかっこよくて好きだったのだ。
「よかったね!大切に育てないとね。」
嬉しそうに語りかける母であるが、母は今も昔も虫が苦手だ。
おそらく家にいる間世話をみるのは彼女である。その笑顔は苦笑いであった。
田舎であったため、カブトムシは採ろうと思えば採れた時代だ。
そういえば当時ムシキングというものがあった。
流行ってはいなかった。あったのである。
田舎でよくみる虫を、誰が好んで2次元の写真だけで喜ぶのであろう。
都会であれば需要があったかもしれないが、田舎の子どもたちには本物が身近にいたため、興味をひかれることはなかった。
ムシキングのなかでも弱い扱いを受けている虫たちは、どんな気持ちで生きているのだろうか。
彼らはその事実を知らないまま生きている。
私もヒトキングというものがあったら弱い扱いであろう。他人事ではない。
私は小学2年生当時のわたしに会いたい。
今ひとりで静寂の中の部屋にいる。
どこからかがさがさと聞こえる不気味な音に、不安を抱えている。
あれから時が経ち、私はどうやら母に似たようだ。
虫が苦手になったのだ。
この部屋にいるであろう虫を好意的に受け入れられる私はもうこの世にはいない。
あの当時のわたしがいてくれさえすれば、不気味な音を立てている存在に立ち向かえるだろう。
無惨にもそんな奇跡は訪れないのだ。
私は今から恐怖の一夜を迎える。
貴方を想えば想うほど
無性に会いたくなってしまう
明日早いことは知ってるけど
今日は少しだけ
「君に会いたくて」
許してね。
君に会いたくて
君に会いたくて、今日も朝を迎える
色の無い俺の世界は、
いつしか君色で染まってた。
俺の世界は、君が中心みたいに
君のために、俺は全てを捧げるんだよ
君だから、こんなにも想いが溢れるんだ
君の笑顔が見たくて、
君の心を守りたくて
君が光の下を通れるように、俺が影になるよ
だから、もう消えないで…