『冬のはじまり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
嘘だらけの世界が嫌いで、少し好きで。
そんな世界を楽に生きたくて嘘で自分をつくった。
できあがった頃には別人になっていたけれど
それでいいと思ったし、それがいいとさえ思った。
貴方が好きと言われる度に
本当の自分が死んでいくような気がした。
冬のはじまり
『…寒い』
私は海をみた。月灯りの下で揺れる波
街灯がないおかげで海が輝いてミえた。
私は夜になぜ海に来たか…。
実際海に来てはいないのだ。
記憶の断片というのだろうか。走馬灯なのだろうか。
夢なのか?三人称視点で見えていたかと思った。
…いまなら夢でも構わない。
海の底にいるなんて、夢としかおもえない
冬期の寒さが厳しい当地では、水道の凍結や管の破裂を防ぐために水道管に凍結防止帯を巻き付ける。気温が下がると自動的に通電して管を温めてくれる。
凍結防止帯が作動した朝は水道水が温められていて、それで冬の到来を実感する。時間にすれば僅か数秒の温水だが、なんだか嬉しくありがたい。手が悴んでいる時などはほっこり幸せな気持ちになる。
冬だからと何かしたい事がある訳ではないが、空気が澄んで遠くの山並みや星空の美しさは冬ならでは。
寒北斗 振り下ろされる斧の如
冬晴れて手の届きそな飛騨山脈
#冬のはじまり
お題【冬のはじまり】
主様を起こすお声がけを俺がすることは、近ごろめっきり減ったどころの話ではない。
朝になったら主様の部屋の窓を全開にしたハウレスがそのままお目覚めをサポートしているらしい。
なぜ「らしい」なのかというと、主様が一週間前、突然俺に宣言したからだ。
「フェネス、明日から担当を変えるから」
「……は……?」
「用事はそれだけ」
主様はきっと、俺よりも気が利いて腕も立つハウレスを選んだに違いない。
「はぁ……」
手すさびに落ち葉掃除をしていたけど、いつの間にか呼吸が浅くなっていたらしい。それを取り返すかのようにため息をつけば、「フェネスくん、ちょっといいかな?」と気さくで明るい声に振り向かされた。
「何でしょう? ベレンさん」
「ふふっ、最近疲れてそうだなって思って。俺の机の上にチョコレートタルトがあるから、よかったら食べて」
にこにこというには穏やかで、微笑んでいるというには元気な笑顔でベレンさん自身の好物を勧めてきた。
「え、そんな……悪いです!」
自分でも思っていた以上の声量だったからか、頭上に広がる木の枝から数羽の小鳥が飛び立った。
「いいから、いいから。テディくんが淹れてくれたコーヒーが絶妙に合うんだ。それにコーヒーを淹れているテディくんってとても楽しそうで、幸せを分けてもらえるよ」
ほら、と箒をやさしく奪われてしまえばやることがこれと言って思いつかなくて、『せっかく勧めてもらったんだし……』と心の内で言い訳をしながら別邸へと向かった。
ノックしてドアを開ければ、テディが人懐っこい笑顔をぱっと見せた。
「フェネスさんもコーヒーはいかがですか? 今日はちょっと趣向を変えて、カフェモカにしてみたんです。寒くなるとやっぱりココアやチョコレートが恋しくなりますよねー!!」
彼のこのパワーには、本当に元気づけられる。
「それじゃあ、一杯いただこうかな」
「ラッキー! 本日2人目のお客様だ」
え、2人目ということは……?
「他にも誰か来てたの?」
「あれ? フェネスさんなら知ってるかと思っていたんですけど、さっきまで主様がいらっしゃっていました」
『フェネスさんなら知ってるかと』
いや、テディに悪気がないのは分かっている。分かってるけど、今は涙腺に沁みる。
「コーヒーを淹れてくれている間に、2階にあるチョコレートタルトを貰ってくる」
鼻声で伝えれば、鼻歌で分かりましたと返ってきた。
屋敷の中にいる執事たちの何人が、一体俺と主様の仲違いを知っているのだろう?
いや、仲違いじゃない。俺が主様を傷つけるようなことを言ったから……だから、主様に遠ざけられても仕方がないんだ。
タルトを持って戻るだけには遅すぎるくらい鼻を啜って階段を降りた。
そこには丁度のタイミングで淹れられたコーヒーが供された。
「それにしても今日は寒いですよね。今朝から私も洟が止まらなくて」
2階に行っている間に戻ってきたらしいユーハンは顔の前で両手を合わせると、大袈裟なくらい吐息を、はあ〜、とかけている。
ああ、みんなあたたかいな。
そう思って、人のやさしさを素直に受け止められるようになった自分の変化に気がついた。
ひとしきり甘いもので身体を満たしたこともあってか、すこし元気が出た。
「ありがとう、美味しかった」
「こちらこそありがとうございます。またのご来店をお待ちしてます」
うやうやしくお辞儀をする彼に、俺は手を軽く振って応えた。
外には、ぽつりぽつりと白い結晶が降りてきていた。
主様に最高のお風呂に入っていただくために俺は本邸へと急いだ。
題 冬のはじまり
冬のはじまり
「あ、ねえねえ見て」
私は隣にいる彼氏の袖をつつく。
今日はひときわ寒い日。
もうすぐ12月になろうかというこの時期、毎年、寒すぎて、こんなに寒かったっけ?!という話題を友人とする。
厚手のコートを着て、街で歩いてるけど、暖がほしくて、横にいる彼氏の暖かい手を思わず取ってしまうほど。
「冷たっ雪女かよ?」
とか言う彼氏だけど、手は繋いでくれたまま。
いーんだもんっ、あったかいほうが暖める義務があるんだからね?!
なんて思いつつ、空を見上げると、何かチラチラしたものが・・・。
ホコリ・・・いや?!粉雪みたい・・・。
「雪っ雪っ」
「え?うん、雪女って言ったけど?」
私の言葉に怪訝そうな顔で言う彼氏に私は激しくブンブンと首を振ると、空を指差して言う。
「見て、ほらっ」
「え・・・?」
彼氏が上を見上げる。
「ね?ね?細かいチリみたいな雪が降ってるでしょ?」
「ホコリなんじゃないの?」
確かに、あまりに細かすぎてその指摘に明確な反論ができない私がいる。
いや・・・でも。
手を伸ばしてみると、ヒラヒラというほどもないくらい細かく手の上に着地した粉雪らしきものは、かすかな冷たさを手のひらに残して消滅した。
「冷たいもん、絶対雪だよ、うわぁ、こんなに早く雪が降るなんてっ、今年はホワイトクリスマスかもねっ」
なんだか雪が降ったことに嬉しすぎてニヤニヤしてしまう。
「寒っ、楽しそうだな・・・クリスマスまで風邪ひくなよ」
ロマンの欠片もないコメントを残す彼氏に、ちょっと不満気な顔をしてみせるけど、彼氏は私の手を更にギュッと強く包むと、自分のポケットに手を繋いだまま入れる。
「クリスマス、おまえと過ごしたいからな」
「あ・・・うん・・・」
急な直球な言葉に思考が一時停止して、照れて曖昧な言葉しか出てこなくなる私。
そんな私を見て少し笑うと、彼氏は、
「雪見れて良かったな、じゃあ、暖かいものでも飲むか?」
と言う。
私はそんな彼氏の言葉に、幸せを感じながら頷く。
「うん!」
そして、クリスマスまでしっかり暖かくして、大好きな彼と元気にデートしたいなって心から思ったんだ。
【冬のはじまり】
最初にまず香りがきて
冷んやりとした手が差し伸べられて
足並みがきみの歩幅に揃っていく
肌寒さを感じたらもうすぐそこに
一面の銀世界と万点の星空が
僕を待ってくれてる
2024-11-30
t「冬のはじまり」
口から零れた息が白くなり
もうそんな季節なのかと
空を見上げる
快晴の空は夏と同じ眼差しで
照らしているのに
冷たい風が身をふるわせる
そんな姿を見た君が
僕の手を取り笑う
寒くなったね
自然な流れで君と隣同士で歩く
寒い季節は人肌や温もりが恋しくなる
恋人たちも距離が近くなる季節
そんなカップルたちの都合の良い時期がくる
冬のはじまりはまだまだこれからだ
耳を掠める風の冷たさを感じる度、
夜空に上る白い息を見る度、
僕はあの頃を思い出してしまうよ。
冬のはじまり
『冬のはじまり』というテーマについて…
冬のはじまりっていうか…冬はとにかく寒いね…
でも冬のはじまりは温かい食べ物や飲み物かな??
こたつや暖房もいいね…朝、布団から出るのが辛いね…
着替えるのも辛いね…寒くて…
冬=冷蔵庫みたいに寒い時があるね…
もっと冷え込めば、雪も降るね…
寒い冬だけど、イベントごともあるね…クリスマスや大みそか、年越しだね…冬も楽しいイベントがあるね…たくさん…
冬のはじまりがあれば終わりもあるね…冬が終われば…
暖かくなって春へと季節がやってくるね…
冬は冬での楽しみがあって、春は春で楽しいことがあるね…夏は暑いけど気持ちいい時もあるね…秋は紅葉だね…そしてまた冬と季節は巡っていくんだね…
季節って不思議だね…
自分が思う『冬のはじまり』っていうテーマかな
駅から家まで約5分。
西の光に向かって歩くたった5分。
雲が速く流れると、私の歩みは遅くなる。
いつもとは少し違う風がおでこにあたる。
ふと気づくのだ。
あ、『冬のはじまり』
ゆっくり来たらいいのに。
急に寒くなって、
道の木も、葉が落ちてさらに寒そう。
散歩もしたいのに、
風が冷たくて、急ぎ足で家に帰る。
ストーブの匂い。
まだ気温に追いついてないクローゼット。
あったかいスープが恋しい。
冬のはじまり。
今年もやってきましたね。
(冬の始まり。)🦜
あのね
夏に生まれた・・・
すずめ、はね。🦜
冬が、どんなに
寒くて、食べ物が
無い辛さを
知らないんだよね。🦜
(そして)
「雀にとって、一番つらい
のは 寒さで無くて
春先の雪解けの
頃なんだね。」🦜
✢落ちていた
樹の実も食べつくされ、
まだ樹の芽も無い頃。
《冬を越せる雀は
2割と言われて居るんだよ。》
✢いちど冬を越した雀には
知恵が有るから
冬の始まりには
しっかり学ばなければ
成らない。🦜
【僕の友達は、優しい、叔父さん。
が居るから 皆安心して
冬を越せるんだげとね。】
❝冬の雀めは、羽根が膨らむから
[ふくら雀。]と言って
とっても、縁起がいいんだよ。❞
今日僕は誘いを断ろうとした
でも出来なかった
どうにかして言いくるめようとする相手
被害を最大限抑えようとする僕
結局君のオーラはその周りの空気を変える
「わかった、ほら帰ろ。」
【冬のはじまり】
冬というか一瞬氷河期だった
冬のはじまり
とうとう覚悟を決めたのか。
気候変動の狭間で優柔不断に揺れていた気温が
継続してしっかりと冷えている。
息が白くなるほどではないが、朝厚着をして昼に汗をかくということもない。
寒いなら寒い、暑いなら暑い。過ごしやすいままなら最高だ。
自分は一日どころか半日の間で変わりすぎる気温が嫌なのだ。
ちゃんと寒いっていいなあ。
特に寒いのが好きなわけではないが、
振り幅が大きいのがしんどい。
予定通りに冷えてくれれば予想が付くし、
何を着るか何を食べるか悩まなくて良い。
気温がぐちゃぐちゃであると、予定もぐちゃぐちゃになり、
体温と共に自分のメンタルも下がる。
街中でサバイバルとか冗談じゃない。
きちんと寒くなってくれて助かった。
今日はグレイの綿の入ったベストを着込んだ。
パフテックというらしいが、今までのキルティングと何が違うのかよくわからない。
綿入れと言うと半纏のような印象となるし、
キルトというと小学校で作ったナップサックのイメージが強い。
ただまあ、なんとなく今までとは違ってなんかすごい研究をしました!という印象があるので、呼び方は大事なんだろう。
カフェに入って迷わずカフェオレを頼む。
夏はアイスを頼みその飲むが、寒くなると甘くして飲む。
寒いとカロリーが欲しい。
これからこってりした煮込みが美味くなる。
今日は牛すじを買って帰りカレーを作ろう。
「冬のはじまり」
冬のはじまりさ、ばにーがーる
こたつを壊して、弾け飛んだネジに絶望を乾杯。修理できなくても
ふざけました、ごめんなさい
こんばんは。
冬服は全部出し切ったと思っていたけど、まだまだ去年来た服は奥のほうに入っていました。
明日から、更に冬服のバリエーションが増えそうです。
「冬のはじまり」
黄金に輝く山々が、白い帽子を被り
冬の訪れを教えてくれた
風向きが北になり、朝の空気が冷たくなると、冬が始まったという気持ちになります。
とはいえここ数年、貴女は朝起きてどこかに移動する、という必要のない生活を送っていらっしゃいます。
そんな怠惰な生活ではいけないのでは、と貴女は心配になることもありますが、そんなことは考えなくて良いのですよ。
貴女の持っている、今の生活を楽しみ、慈しむこと。
それもとても、大切なことなのです。
冬の始まりには君とデートに行くの。
君がくれたマフラーを巻いて、1番可愛い
自分になって会いに行くの。
そうしたら、君が「かわいいね」
って、とびっきりの笑顔で言ってくれるから
冬の始まり
何時もなら、紅葉も終わり枯葉が降り積もる季節なのに…今年は、未だ紅葉が続いている…長くこの景色が続くのは、嬉しいけれど…でも、この艶やかで何処か寂しい景色の先には…
冬の始まりとともに、さよなら、だけ残して、何処かに、消えた、あなたの俤…2人並んで見つめた、秋の移ろいと、木枯らしにさらわれたあなたが、私の胸にずっと、残像だけが鮮やかにある…