『七夕』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
少しだけ生きやすい世の中になりますように
なーんて、短冊に書くだけで
叶ったら苦労しないのに。
*七夕*
指摘されて気づいたこと
事実かどうかは置いておいて、
友だちといえるほど、親しい仲ではなかったけれど、友だちから叱られたような衝撃。
「愛されている」
友だちに怒られたショックと
愛されていると、信じられた喜び
#友だちの思い出
―――
何ができなくても
役に立たなくても
愛されたかった
「七夕」
私には日常のうちの1日かな。
織姫と彦星うんぬんあるけど
短冊に書いた願いは叶わなかったなーって。
星と言わず、神と言わず、仏と言わず
毎日一生懸命願い祈ったよ。
泣きながらね。
でもどうしても逝かなきゃ
いけなかったみたい。
それだけの話。
短冊が風に揺れる
あの娘の願いごと
チリンと音がした
風鈴は夏を連れて
言葉は天へ預けて
永遠の時を願った
夜はひとつになる
明けてゆく空の色
溶けてゆく星の光
いつまでもの文字
微かに滲んでいる
あの娘の願いごと
短冊が風に揺れる
『七夕』
マクドナルドの新商品
2024/07/07㈰日記
短冊に『世界平和』と書いたけど君が世界にいるから願うの
題-七夕
夜露を織り交ぜる。
数日ぶりの朝日は、いつもよりずっと眩しい。
私は糸を繰り出して、機を織る。
つややかな夜露は、白い布の織り目にきらきらと輝いている。
カタカタと梶製の機が鳴る。
この衣は特別だ。
今日の夜までに織り上げてしまわなくてはならない。
さらさらと近くの川が流れている。
川の水は止まらない。
だから私は、川の歌うせせらぎに合わせて、糸を繰り出し、夜露を通し、機を動かす。
カタカタカタと機が鳴る。
棚機女は年々減っている。
今年の七夕も、過去最少を記録した。
生きとし生けるものはみな向上心豊かで、強欲だ。
生きる営みには、願いや不満は尽きない。
だからこそ棚機女は減っていくのだ。
神への感謝を伝えるはずの棚機は、いつの間にか、神に願いを託す七夕と姿を変えていった。
今やみな、七夕の星に、神に、短冊に…ありとあらゆる何かに祈りを捧げ、星空を見上げる。
もはや、この日に神のために機を織るのは、ちっぽけな2つの種族のみになってしまった。
蜘蛛と蚕。
遥か昔に糸を編むために足を裂いた八本足の種族と、糸を紡ぐために沈黙を貫いた口無しの種族。
私たち蜘蛛は、夜露を織り込んだ“夜霧の衣”を。
寡黙な蚕たちは、清らかで柔らかい“白雲の衣”を。
それぞれが神様に捧げるために、糸を紡ぎ、機を織る。
それにしても。
今年の七夕は良い天気だ。
今年のこの明るい太陽の下では、出来上がった衣がさそがし美しく映えるだろう。
きっと神様もお喜びになるはずだ。
川のせせらぎが聞こえる。
朝日がきらきらと、水面に反射して、星のように輝く。
きっと今頃、蚕族たちもこぞって絹の衣を織っていることだろう。
今日の天気なら、あちらが作った衣も真っ白に光り輝いて見えるに違いない。
今年も素敵な七夕を迎えられそうだ。
身を焦がすほどに輝く空を見上げる。
暖かな朝日が、織り上げられていく夜露を優しく輝かせていた。
七夕
今日は七夕
願い事を短冊に書こう
私の願い
あなたの願い
みんなの願い
みんな叶えば良いのになぁ‥
願いが絶対に叶う世界
そんな世界になれば良いのにな
【七夕】
皆の願いを叶える日
人によって
その年によって変わっていく願い事
今年は願いが叶うだろうか
ちゃんと彦星と織姫は会えたかな
そんな思いを馳せて今年も空を見上げる
天の川なんて生まれてこの方1度も見たことはない
そして今年も全く見えない
それでもきっと雲の上では確かに輝いているはず
皆の願いが叶いますように
七夕といえば三色ゼリー。
小学校の給食で出てくる、赤と白と緑の三層のゼリー。
滅多にデザートなんてなかった時代、デザートの中で最大の人気。
休みの人がいたときに残ったゼリーは、希望者、つまり全員参加のじゃんけん。
勝てたことはなかったけど、楽しい思い出。
三十年経った今、どんな味だったか思い出せないけど。
「ねぇ、織姫と彦星のようになりたいと思う?」
君は唐突にそう聞いてきた。
「うーん、どちらかと言えばなりたくないかな」
僕はそう答える。すると、なんで?と続けて君は聞いてきた。
「そうだなー、僕は、好きな人とはずっと一緒にいたいと思うからかな。」それが喧嘩した日でもね。
僕が冗談混じりにそう言うと。君は真剣な表情をして、「私はなりたいと思う」と言った。今度は僕がなぜなりたいの?と聞くと君は、「どれだけ年が経とうとも年に1回必ず会えるなら私はその方がいい」とそう答えた。
今日は7月7日七夕だ。毎年この季節になると元彼のことを思い出す。
「折星と彦星ってまじで愛し合ってたんだよな!俺と【私】ちゃんみたいだね!でも俺ずっとずーっと一緒にいないとしんじゃうからむり!」
そう彼は言ってくれたのに、そういった1ヶ月後に別れを一方的に告げられた。理由を聞いても
「【私】ちゃんと一緒にいる未来が見えない」
ひきつった笑みを見せながらそう彼は言った。
何度聞いてもそうとしか言わなかった。
せめてもっとちゃんとした理由にしてほしかった。
本当の理由を言って欲しかった。
なんで。なんで私じゃだめなの。
そして、泣いてる私を置いて家を出ていった。
〜3年後〜
「折星と彦星なら1年に一回だけでも会えたのにな…」
そう毎年思う七夕。
彼は今元気かな。
別れてから一回も連絡は取っていなかった。
でも連絡先はまだ残っていて未練ばかりが残る。
どうせ見ないだろうし送ってみようかな…?
気づいたときには
『元気〜?』
震える手で送信ボタンを押していた。
何日経っても既読はつかなかった。
当たり前すぎて涙が出てくる。
だって知ってるよ。
あなたは死んじゃったんだもん。
あなたの親言ってたよ。
「末期のがんだったの。【私】ちゃんに迷惑かけて、泣かせるくらいだったら別れてから死んだほうがましだって。」
ねぇなんで?私はずっと愛してたのに。
一生一緒だよって言ってくれたのに。
その日の夜は叫びながら泣いた。
葬式はよばれたけどいかなかった。
私はあなたがまだ生きてるって信じてるから。
ねえ、私思うの。折星と彦星だったら良かったのに。
そしたら、1年に一回でも会えたのにって。
でももうすぐで毎日会えるよ。
待っててね。ずっとずーっと大好きだよ。
愛してる。
お題:七夕
短冊はない
見えるようにはしていない
君がいま浮遊しているなら
心を読むことだって簡単でしょ?
だから、読み取ってよ
七夕
私は願いなど とうに捨てた
汚く 他人の幸せを願えない私なのだから
七夕か。
結婚記念日だ。…いや、入籍記念日だったか?
それって同じもの?挙式日が先だったよな?
とにかく昔話過ぎて忘れてしまう。
一生に一度しかやってないし、今のところ。
映像やら写真はたくさん残ってるけど、普段は引っ張り出すこともないし、他人を見るような目で見てしまいそうだ。
ホントにこんな日があったのかと。
織姫と彦星は恋人ではなく夫婦とのこと。ネット調べ。
結婚したらイチャイチャして働かなくなったので、嫁の親が怒って二人を引き離した。
そしたら今度は落ち込んで働かなくなったので、年に一回だけ会えるようにしたと。
アホな家族だこと。結婚を何だと思ってんだ。
二人で家庭を築き上げていくことであり、それは二人が自立して親元を離れて…とにかく、年に一回しか会えないんじゃ、家族も作れないじゃないか。
我が家は順調に家族を築き上げた。
いろいろ紆余曲折もあったけど、まあ、今があるんだからうまくやれてるんだろう。
人生に正解なんてないと思うけど、織姫と彦星よりは幸せに暮らせていると思う。
家族の仲を引き裂くようなアホな親もいない。
七夕の短冊には、そんな悲恋を続けている織姫と彦星を励ますようなメッセージを書くべきなのかな。
今日我が家は、新しい子猫を譲り受け、家族がまた増えた。
織姫と彦星にも、この幸せを少し分けてあげたい。
…ああ、今頃は一年振りの逢瀬を楽しんでるのか。
野暮な提案だったな。
今夜は誰よりも幸せな時間を過ごしてるのかもしれない。
明日のことは考えず、心ゆくまでイチャイチャを楽しんで欲しい。
大きなお世話だが。
【七夕】
年に一度の星の約束
どうか叶いますように
晴れた星合の空に祈る
七夕の織り姫と彦星みたいに1年も君に会えないのは辛すぎる
織り姫と彦星はどんな思いで7月7日を過ごしていたんだろう
《七夕》
愚かな女。
愚かな男。
恋に溺れた、愚かな結末。
慈悲を零されたが故に、尚更その愚かさは強調されているのだろうか。
慈悲が故に、その苦しみはより一層募るばかりか。
ロマンティックに捉える誰かも。
嘲笑う誰かも。
今宵一つの、出遭いとなるか。
ディスティニーか、フェイトか。
七夕
ガラじゃないけど、いつかおばあちゃんになっても一緒にいてくれる人と出会えますように。
自分のために願ってもいいけど、誰かのために願うのはもっとステキ。
天の川を隔てた恋人が一年に一度だけ会うことができるとされていたのも今は昔。彦星はとっくにベガの永住権を得て織姫と幸せな家庭を築いていた。織姫のお父さんも、大昔から続く二人の健気な愛に心を打たれて再婚を認めたんだとか。
こないだの夏に旅行に行ったとき、色違いのTシャツを着て仲良く買い物する織姫と彦星を見かけた。1000年単位の大恋愛の末にゴールインした二人は世間の憧れの的になり、次の年からは7月7日に入籍するカップルが続出したらしい。そんなわけでうちの親の結婚記念日も七夕の日だから、毎年7月上旬に家族で宇宙旅行に行くのだ。
今年はどこだろう?私またあのホテルに泊まりたいんだけどなあ。ほらあの劇場があるとこ。