『ブランコ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
座って漕いでると酔うから
立ちこぎする
ブランコは誰もが好きな遊びだけどふとした時にそれは凶器にもなることもある
幼稚園の頃いちばん好きな遊具だった
1番の親友と休み時間の度に乗った
休み時間ずっと独占してたこともあった
いま漕いだらあっという間に高くなる
でも幼稚園の頃はなかなか高くならなくて
競争して遊んでいた
その遊具も今はもうない
通っていた幼稚園、小学校から
「危ないから」と遊具が消えて
回ったり、動くものがなくなって
仕方ないのかもしれないけど
少し寂しいなって
駅から離れた住宅街、
その一角に小さな公園をみつけた。
申し訳程度に輝く月の下で
ブランコはひっそりと佇んでいた。
錆びて赤茶けた鎖、
ペンキが剥げた木材。
そんなものに何故か、惹かれてしまう。
およそ子供の遊ぶものではないほど朽ちているが、
どうやら私のような人間を待っていたように感じる。
キィ、と音をたててブランコを漕いでみる。
就活用のリクルートスーツではすこし窮屈だ。
大人げないことだと分かっているけれど
やめられない。ブランコとはそういうものなのだ。
数分ほど漕いだのち、急にばからしくなってきた。
パンプスのつま先に土がついている。
あーあ、帰ったら手入れしなきゃ。
そう思って立ち上がる。
見上げた先には、
歩いていた時には見つけられなかったスピカがあった。
地上からの反射で妙に赤く色付いた空の上で、
スピカだけがただ、月と同様そこにあった。
なんだか私みたいだ、と感じた。
たった1人で就活をして
疲れ切っていたのかもしれない。
ブランコに乗って幼心を思い出したのかもしれない。
明日はまた面接。
今日とさして変わりないスケジュール。
でも一つだけ言えることがある。
明日はきっといい日になるよね。
〖ブランコ〗
僕は隣に座ってるだけなのに、
君はブランコを漕ぎ出した。
止まっている僕の横を、
前に、後ろに。
通り過ぎていく君を見る。
話はしていない。
特に良い事があった訳でもないのに。
君は満面の笑み。
こちらに伝染りそうなくらい。
「漕がないの?」
前を向きながら僕に問いかける君。
僕は肯定とも、否定ともとれる笑いを零す。
漕がないよ。
僕が漕いだら君は止まって見えてしまうから。
僕は立ち止まらないと、
前に進み続ける君は、
いなくなってしまうから。
ゆらゆらゆれて、違う世界に行ってしまいそう。
空を飛んで。君の元へ会いに行く
娘と2人でブランコ
ブランコ
ブランコ。
幼稚園に勢いよく漕ぐと
ガッタン
と なるブランコがあって、
とても楽しかった。
でも今考えたらめちゃくちゃ危ないな。
ぶーらん、ぶーらん
足をバタバタ
揺れに、身をまかせればいいんだよ
ぶーらん、ぶーらん
ゆーらん、ゆーらん
風になれるよ
ねぇ、ねぇ、
お外、さぶいけど
ちょっとだけ
こーえん、行こ。
うさぎたんミトン、赤色
誰も、いないね。
猫さん、いるね。
ブランコ、貸し切りだ。
ぶーらん、のる?
かぁーたんのひざの上。
こぎますよ。つかまって。行くよー。
前にびゅーん。後ろ びゅーん。かえって びゅーん。
うふふ、あはは笑笑。
風をきる、顔にあたる、髪 なびく、目 細める、
ふわり、ふわり、
楽しいね、楽しいね、
また、あした。
いつかは、ひとりでぶーらん
こわくないよ
ちょっと、さみしいね
どうもこんにちは、ブランコです
皆様も一度はブランコに乗ったことがあるのではありませんか?
僕らブランコは人間が大好きです
自力で移動することができない我々に笑顔をみせてくれるから
彼らの笑顔と笑い声で僕らはより長持ちしようと思うのです
皆様も童心に帰ってブランコに乗ってみませんか?
どうか僕らに屈託のない笑顔を見せてください
僕らはいつでもここに居ます
24時間営業中ブランコです
僕らはいつでも人間の笑顔を愛しています
どうか、大人になって笑顔を忘れてしまうなんて悲しいことが起こりませんように
笑顔を作るみんなの遊具、ブランコでした
「ブランコ」
小さい時はブランコ好きでしたね
立ち漕ぎは出来なかったけど