『イルミネーション』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
先輩の吹部で吹きながらイルミネーションをするらしい。見に行きたい
イルミネーション
これを聞いて自分の体験談が直ぐに出てこなかった。それもそのはずイルミネーションをちゃんと見に行くことがなかったから。
僕はインドア派で外に遊びに行ったりすることが少ないし、友達と頻繁に遊びに行く訳では無い。だから、場所の名前を言われても分からないことが多い。
今も「イルミネーション」とお題があるのに体験談から話を広げることすら出来ない。
君と見る最後の景色は
少しださめなイルミネーション
しょぼいとかそんなことを言いながら
2人になるとちょっぴり優しくなる君の手を握る
片耳から脳内に音楽が流れ込む
寒さに震えながら腕を絡め合う
顔が寄せられる
私と同じくらいの手
それでもちゃんとゴツゴツした手が
頭に降り注いで身体を引き寄せる
いつも以上に恋人のような、時間だ
眩しい光に踊らされているだけか
少しは最後を感じて切なくなっているのか
自意識過剰な私を抑えたのは
気がないということを自覚させる言葉と行動
だからきっと前者だ
それでもよかった
悔いも苦しさも虚しさも苛立ちも
それしかなかったように感じたが
今思い浮かぶものは触れ合う時の顔
笑い合った時の顔
楽しかった日々
そんなに悪くなかったのかもしれない
「うざいし意地悪だし嫌いだよ
けどね、
ちゃんと最後まで好きだったよ
バイバイ。」
何も言わずに微笑まれ、後ろを向いて、行った
君が放った、もう繋がれることのない手が宙に浮く
我ながらに良い終わり方だったなと余裕なフリをする
一度でいいから
君に愛されてみたかった
少し眩しすぎる光に嫌気がさした
いつか思い出に変わりますように
そう願いながら今日も電球を見つめる
イルミネーション
君とイルミネーションを見たいって言っちゃダメですか?
君とイルミネーションを見に行くよりも
君と2人だけの空間で過ごしたい
イルミネーション、か。
君とならきっと、とっても輝いて魅えるんだろうね。
景色と一緒に
私の心も
かがやいている。
「イルミネーション」