『もしもタイムマシンがあったなら』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「もしも、タイムマシンがあったらどーする?」
花を手向けながら眩しいほどの笑顔であなたは言った。タイムマシンがあったら、なんて不思議なことを言うのはあなたぐらいだった。
そうだなぁ…あなたが生きていた頃に戻りたいな。
そんなことを思いながら、あなたのお墓にひまわりを届ける。この世で一番綺麗な人だった。
もしもタイムマシンがあったなら
やり直したい過去がある
あの時こうしてれば
ああしてれば…
そんな後悔
でも
あの時こうしたから
ああしたから
今の自分がいる
この経験をして
この人と出会えて
この場所にいて…
全てはあの時そうしたから
もしも過去を変えてしまったら
今の自分はいないだろう
この経験も
この人に出会うことも
この場所にいることも
なかっただろう
そう考えると
過去を変えてしまうのはちょっぴり寂しいかな…
タイムマシンに飛び乗り至近距離で目が合いたい首長竜のおだやかな瞳
もしもタイムマシンがあったなら
タイムマシン……タイムマシンか……
きっと、私は乗らないだろう。未来なんて知りたくは無いし、過去は……
行ってしまえば、きっと帰りたくなくなってしまうだろうから
優しい貴方がいた世界、全てが楽しかったあの頃。そんな頃に戻ってしまえば、戻りたくないと思ってしまうのが人間の性であろう。
だからこそ、きっと私は乗らない。いや、乗りたくない。
だって、やっと、ようやく……貴方がいない生活に耐えられるようになった。貴方との思い出を、沢山思い出して、過ごせるようになった。
それなのに、振り出しに戻ってしまうなんてダメじゃないか
だから、私はタイムマシンがあろうともきっと、使いはしないことだろう。
もしもタイムマシンがあったなら
じいちゃんに会いたいな…
小さい頃から
ずっとずっとじいちゃんが大好きだった
どこに行くにもトコトコじいちゃんについて行って
今思えば鬱陶しかっただろうな
泊まりにいって
夜中にトイレが怖くて起こしても
嫌な顔しないでついてきてくれた
優しいじいちゃん
会いたいな…
うつ病だった頃の自分に「未来は明るいから、幸せだから、大丈夫。生きててよかったと思える日が絶対に来る」と伝えに行く。
もしもタイムマシンがあったらいつに行きたい?と聞かれたら、きっと殆どの人は『過去に行きたい』と答えるだろう。殆どの大人は特に学生時代などをやり直したいと言うだろう。というのが僕の意見というか偏見なのだが――それは現実にタイムマシンがないから思い浮かぶ稚拙なことで、現実にタイムマシンがある世界を生きて、それがどのような性能を持つものなのかを知っている僕は違う。僕は――
「こことは違う世界に行きたい」
「ココトハチガウセカイデスネ」
タイムマシンのAIが言った。
「あ、できれば平和なところで」
「リョウカイ」
タイムマシンが稼働しだした。恐らく僕は、明日には犯罪者として手配されているだろう。タイムマシンの真価に気づいて異世界に渡る禁忌を犯したのだから仕方がない。けれどこんな世界から離れられるのだから、とても寂しいとは思わない。
「サン……ニ……」
タイムマシンのAIがカウントを始めた。
「……」
僕は無言で眼を瞑ってカウントを聞いた。
「イチ……ゼロ」
タイムマシンは新しい世界に向かった。向かったと言っても、一瞬のこと過ぎて移動した自覚すらなかったのだが、どうやら新しい世界に到着したらしい。
「ありがとう」
僕は何となく自分が乗るタイムマシンに礼を言った。
「ドウイタシマシテ。コノセカイデアナタニサチガアランコトヲ」
タイムマシンのAIはとても古い言葉で僕に返した。
僕がタイムマシンから外に出ると、タイムマシンは消えてしまった。元いた世界に戻ったのだろう。
「行くか」
改めて辺りを見渡すと、そこは自然と思われる赤色の草原があった。初めて見た本物の植物に僕は感動した。
「まじか……ん?」
足許が水っぽく湿った気がしたので少し屈んでみた。
「え?」
そこで気づいた。辺りにある赤色の植物は自然の色ではない。
「血……?」
✳✳✳
「コノセカイデアナタニサチガアランコトヲ……サツジンキサン」
―End―
もしもタイムマシンがあったなら
未来か、過去か、
それとも興味を横目で流して今を生きるか
どこかの子供向けアニメを乗っ取って
遠い未来に希望を抱かせるような
少しの不幸で霞んでしまう希望を
守りたいのだそうだ
もしもタイムマシンがあったなら
過去か、現代か、
願うのは希望を見いだせてしまう未来なのか
もしもタイムマシンがあったなら
過去に戻ってやり直してみようかとも思うけど、あったとしても案外何もしないと思った。
未来を見て、これから先の現実を知りたいとも思わないし……、変えたいとも思わない。
自分の一挙一動で変わってしまうだろう
ただ時間は流れるだけだろう
夢が無いけど、自分に欲も無いかもしれない
「過去に行けたらしたいこと」
過去に行くことが出来るなら、やりたいことはただひとつ。
父と母の出会いを阻止する。
「こんな人だったなんて」
母がよく言っている。
結婚前は、こんな人じゃなかったって。
お互い一目惚れで、子供ができたからと結婚したが、その後態度が急変したのだという。
毎日毎日怒鳴り合いの喧嘩ばかりしている。
ふたりが出会っていなかったら、母はどういう人生を送っていただろう。
父の強い要望で寿退社した母。
「あのまま仕事を続けていれば……」
そう呟いていたこともあった。
もしも過去に行けるなら、父と母の出会いを阻止したい。
両親の人生は変わってしまうだろうけど、たぶん、父も母も、今よりもきっと幸せになれるはずだ。
私は生まれてこないことになり、消滅してしまうかもしれないけど、母が平穏で幸せな人生を送れるのなら、それはそれで良いか、とも思う。
時空を超えて、人の人生を変えた代償。
それが私自身の消滅なら構わない。
両親の不仲とは別の問題で、私は私で、消えてしまいたいのだから。
────もしもタイムマシンがあったなら
もしもタイムマシーンがあったなら。
1年前に自分のことは書いたから、今回はラボ組に聞いてみることにしよう。
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「もしも、タイムマシーンがあったなら、どうするか?」
私の質問を博士は、素っ頓狂な声で繰り返した。
次いで、目をまん丸にし、数回パチパチと瞬きをする。
暫し空中に視線を漂わせると、顎にそっと手を添えた。博士が熟考を始めた証拠だ。
左下を見つめるその瞳は、真剣な色を帯びている。
科学者に非現実的な事を言うと怒る人もいるが、博士は非現実を楽しむタイプである。
そんな博士は、過去に行きたいのだろうか、或いは未来に行きたいのだろうか。その時代に行きたい理由は何だろうか。
私の中で、好奇心がどんどん膨らんでいくのを感じる。
ワクワクと返事を待っていると、熟考を終えた博士が口を開いた。
「牧野富太郎博士とお話ししてみたいな」
牧野富太郎博士とは、日本植物分類学の基礎を築いた一人。約1500種類以上の植物を命名し、現在でも研究者が必携の書とする「牧野日本植物図鑑」を刊行した人物だ。
私達が普段目にする金木犀やクチナシなども、牧野博士によって名付けられた花だ。
「お話しが出来なくても、遠くから眺める事が出来れば十分かも。実際にお会いしたら、きっと緊張して話せないから」
そう言って博士は、はにかんだ笑みを浮かべた。
「あぁ、でも…。星の瞳と早乙女花を名付ける時は、プラカードに【別名希望!再考求む!】って書いて、遠くから振りたいな」
星の瞳は、オオイヌノフグリの別名だ。名前の由来は…ここではやめておこう。
早乙女花の本名は、…うん。こちらも、ここではやめておこう。
どちらも、【かわいそうな名前ランキング】にあがる植物たちと言えるのは確かだ。
私は博士の言葉に、激しく首を縦に振って同意した。
もしもタイムマシンがあったなら
「未来に行くか過去に行くか」
定番のこの話になるが、自分は未来に行きたい。
自分の死に際を見て、ゴールに向かって生きていきたい。
ただ、過去に行き宝くじや競馬の結果を見て大儲けする。
なんて強欲な自分も見え隠れしている。
今日幸せだったこと。
学校行ってみんなとお話しできたこと。
大学で友達になった子が、花火行く計画立ててくれたこと。
私と一緒に遊ぶことに前向きになってくれて感謝します。
あとは、友達と牛トロ丼食べたのもめちゃくちゃ幸せでした。
空きコマに勉強教えてくれたのとってもありがたかったな〜!
さくらんぼを買ってきてくれたお父さん、ありがとう!
ちょっと高級なフルーツ、美味しかった。
あとは、一緒にボランティアしてくれる友達にも感謝!
昨日は一緒に出かけれて楽しかったなぁ。
あとは健康でいられたことにも感謝!!
これは、いつも不満ばかりこぼして不幸せなふりをしている私が幸せに気づいて幸福な人生を歩むための物語。
もしもタイムマシンがあったなら
(本稿を下書きとして保管)
2024.7.22 藍
作品No.113【2024/07/22 テーマ:もしもタイムマシンがあったなら】
もしもタイムマシンがあったなら、私はどこに行きたいだろう。
小学四年生のときに戻って、曾祖母との別れの日々をやり直す?
小学六年生のときに戻って、大嫌いなあの担任に直接文句を言ったり、腐れ縁の幼馴染みとの縁を切っておく?
中学三年生のときに戻って、片想いのあの人に告白する?
それとも、自分の体験したことのない過去に行くのをお望みだろうか?
もしくは、この先に待ち受けている未来に行くのをご希望かな?
でも、きっと、過去にも未来にも行けない方がいい。
過去を変えれば〝今〟が変わるし、未来に行けば絶望しそうだ。
私は私のまま、〝今〟を〝ここ〟で生きていきたい。
もし、タイムマシンがあるのなら、僕は彼女にまた逢いたい。
沢山楽しい思い出を作って、沢山話して、幸せに過ごしたい。
もし、タイムマシンがあるのなら、僕は彼女と共に居たい。
誰にも気付かれない所で苦しんでいた彼女を、僕は助けたい。
もし、タイムマシンがあるのなら…僕は彼女と終わりたい。
たった独りで黄泉の国へ行くのは、きっと寂しいだろうから。
あの日、僕が代わりに死んだって良かったのに、
彼女は人知れず、誰にも告げる事なく命を絶った。
僕の存在が、彼女にとって余計な重荷になっていたんだろうか。
今となっては、もうわからない。
彼女に伝えたかった気持ちも、話したい事も、やりたい事も…
もう何も、これ以上出来る事は1つもない。
僕は今、彼女を追うか、彼女の分まで生きるかで揺れている。
でももう、悩まない事にした。
もし、命を絶つのなら、君と同じ場所で…
これで、また逢えるね。やっと気持ちを伝えられる。
── ずっと君が大好きだよ。だから、君の傍に居させてね。
『──未明、──にて首を吊った男性の遺体発見──。
時─は不明。自殺と見られ、──全体を封鎖する─────。』
なんでこんなことをしてしまったんでしょう。
私は好きな人を殺した。
でも仕方がなかったの。私とは全く話してくれないのに、他の子とは楽しそうに話してるんですもの。
そうやって自分を正当化しようとしたが無駄だった。あぁ、あなたと出会う前に戻って忠告してやりたい。大事なものはそのまましまっておくのがよい、と。
貴方と初めて会った日に戻りたい。
現状に不満があるとかじゃなくて、
戻れることなら戻ってみたいなー、ってぐらい。
何故かあの時、
「わたしがあの子と関わってあげなきゃ..」
って、使命感を感じた気がする。
わたしさ、もし戻れたらね、知りたい事が沢山あるの。
何処から使命感を感じたのか、
人見知りで尚且つ人間関係を上手く築く事が苦手なわたしが、
何故ここまで貴方と関われたのか。
でもね、どれだけ貴方と関係を築いても、
この答えは一生出てこない気がするの。
知ったところで何になるかは誰にも分からない。
分からなくてもいいから、
わたしは貴方に惹かれてしまった ''きっかけ'' が知りたい。
「もしもタイムマシンがあったなら」
もしもタイムマシンがあったら。
私はあの日に戻りたい。
あなたと付き合った日。
その日に戻ってあなたからの告白を断りたい。
だって、今の世界にはあなたがいないのだから。
私はあなたがいない世界なんて考えられない。
いっそう、出会わなければこんな思いしなくてよかったのかな、
「もしもタイムマシーンがあったなら」
さて、どうする。
将来が気になるから、未来に行ってみるか。
でも良くないことになってたらショック。
あのときをやり直すために、過去に戻ってみるか。
やり直せて現在に戻ったのに悪い状況になってたら
それもショック。
結局ずっと考え続けて、
タイムマシーンの前で立ち尽くしたまま。
さて、どうする。