『もしもタイムマシンがあったなら』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
世界で起きた悲惨な出来事を箇条書きしたノートを、
タイムマシンに乗せて過去へ飛ばした。
過去で誰かがノートを読むだろうか
と期待をしたが、「過去の未来」である現在には
何の変化も起こらなかった。
なんだ、タイムマシンなんてインチキじゃないか。
とはいえタイムマシンの発車ボタンを押した瞬間
目の前からフッと消えたのは事実だ。
諦めきれなかったので、
「予言 ノート」
とスマホで検索した。
あった。
あのノートがWikipediaに載っていた。
そこには箇条書きした出来事も全て記されていた。
予言書として活用されていたようだ。
予言ノートで天災は防げたが、
人間は新たな過ちを犯し続けていたらしい。
だから、現在が劇的に変化することはなかったようだ。
せめてノートに自分の名前を書いておけば、
「世を救う予言者」として自分の人生だけでも
大きく変わっていたかもしれない。
しかし、誰ひとり乗せなかったタイムマシンは
もう帰ってこない。
「ああ、もしもタイムマシンがあったらなあ」
もしもタイムマシンがあるのなら
私は何をするのだろう
もしもタイムマシンがあるのなら
私はきっと遠い未来の空を目指すのだろう
どこかで落ちても
羽を生やして
またタイムマシンに乗るのだろうか
『もしもタイムマシンがあったなら』
卒論が思うように進まない。もう最終学年の八月になるのに。
参考文献の巨大な山を前に、私は溜め息をついた。少しでも読み進めようとページを捲っていくが、分厚い本の中に並ぶ専門用語の羅列はなかなか終わろうとしてくれない。
こんなことになるなら、せめて一昨年辺りから手をつけておけばよかった。サークルの仲間たちと遊び歩いている暇など、本当はなかったのだ。今さらのように、後悔がじわじわと押し寄せてくる。
提出締め切りまで、あと四ヶ月半と少ししかない。追い立てるように背後から襲ってくる焦りと不安が、私の思考を停滞させた。
今日はもう仕方がない。諦めて、一年の頃から住んでいる部屋を私は出た。
確か、近所の公園で夏祭りが開催されているはずだった。気分転換に、ちょっとだけ見に行ってみよう。眼精疲労でしょぼつく両目を両手で優しく温めながら、私は歩き出した。
残念ながら、夏祭りの開催日は明後日だったことを思い出す。公園には当然だが誰もいなかった。生ぬるい風が私の背中を撫でるように吹き抜けていき、落胆した私はとぼとぼと家路を辿り始めた。
「足立さん?」
不意に背後で声がした。少し擦れた、若い男の声だった。
知り合いだろうか。私はゆっくりと振り返る。
そこに立っていた若い色黒な男性の姿を視界に捉えた時、私の中で懐かしさがサイダーの泡のように弾けた。
「小島くん。久し振りだね」
小島くんは、大学で私と同じ学科に所属していて、特に目立った個性があるわけでもない普通の男子学生だった。しかし、二年に上がる頃から、姿を見なくなった。どうやら引きこもりになって退学したらしい、というのが学科内での専らの噂だった。
私は小島くんに話しかけた。
「ずっと見かけなかったけど、元気だったんだね。みんな、変な噂してたんだよ。小島くんは引きこもりになったって」
途端に、小島くんは表情を曇らせ、それからぎこちない笑みを浮かべながら言った。
「引きこもりか。まあ、そんなようなものだよ。今の僕は、夜しか出歩けないんだ」
悲しそうに顔を歪め、小島くんは言う。その瞳はいやに輝いていて、私は彼が涙を堪えていることに気づく。
私たちは、しばしの間じっと見つめ合っていた。愛し合っているわけではなく、互いの腹を探り合っているわけでもなく、ただそこにそうしていたくて、ひたすら見つめ合った。
「足立さん。大丈夫だよ。今は思うように進めないかもしれない。でも生きていれば、必ずゴールに辿り着けるから」
溜めていた息を吐き切るようにそれだけ言うと、小島くんは優しく微笑んで背を向けた。そして、そのまま消えてしまった。
後に私は知った。小島くんは二年に上がってすぐ自宅の部屋に引きこもってしまい、それから一ヶ月後、ゴールデンウイークの最中に自殺を図ったのだった。享年、十九歳。もう私は、生きている小島くんに会うことはできない。
もしタイムマシンがあったなら。
私は思う。タイムマシンを使って十八歳の春に戻りたい。私たちが出会った十八歳の春の日に。
何もできないかもしれない。でも、小島くんの心に寄り添っていたいと思う。そうすることで、もしかしたら何かが変わるかもしれないのだから。
私はもしもタイムマシンがあったら過去に行くと思います。嫌なことが遭った時や辛いときが遭ったときに過去に戻ってもう一度やり直します。タイムマシンがあっても、私はあまり使わないと思います。でも、あったほうが絶対いいです!
時間の機械
タイムマシーン
時間は不思議だ
どこにでもある、
でも見えない
量子
それは過去をも変えられる
もしもタイムマシンがあったなら…
まずは自分が死んだ後の未来
AIRobotうろうろしてるかな?
地球ってどうなってるかな?
次はピラミッド建設の
秘密を見に過去へ…
先祖を辿る旅も楽しそう
✴️96✴️もしもタイムマシンがあったなら
「やり直したい過去でもあるの?」
言いながら、女は両手を後ろに組んでゆったりと歩き出した。キャビネットのファイルを手に取って、パラパラと捲る。大して興味などないのだろう、すぐにそれを棚に戻すと目の前にある大きな3Dプリンターに似た機械に視線を向けた。
「こんな機械まで作っちゃうなんて」
それまで無言でキーボードを叩いていた男は女の言葉に手を止めて、分厚い眼鏡を額に押し上げる。
「別に、そういうワケじゃないよ」
いかにも博士然とした姿の男に女はクスリと小さく笑って、「じゃあ、未来に行って私とどうなってるか知りたいんだ?」と肩を竦めながら問うた。
プシュ、と音がして3Dプリンターに似た機械の扉が開く。
「未来なんか知りたいと思わないよ」
「? だってこれ、タイムマシンでしょ?」
「そうだけど、別にこれは僕達が過去や未来に行く為のものじゃないから」
「どういうこと?」
――ドン。
「ちょっと!?」
突き飛ばされた女が振り向くのと、機械の扉が締められるのはほぼ同時。
「この機械は中に入れたものの時間を進めたり戻したりするものだよ」
「はあ?」
「君を生まれる前まで戻したらどうなると思う?」
操作パネルに手を伸ばす。
「·····まさか」
機械の中に閃光が走り、漏れ出た光が部屋全体を照らす。
「僕にはやり直したい過去も、知りたい未来も無いよ。ただ君だけは·····僕の人生の汚点だから」
光が収まり、元の明るさに戻った部屋。
機械の中には何も無い。
「·····さよなら、バカ女」
男の昏い笑みはやがて哄笑へと変わっていく。
◆◆◆
そこで、目が覚めた。
END
「もしもタイムマシンがあったなら」
「もしもタイムマシンがあったなら」
もしもタイムマシンがあったなら、
少し未来へ行きたい。そして確かめたい。
この暑さがいつまで続くのか?
いつぐらいから涼しくなるのか?
日が分かれば、もう少しの辛抱だと思って
頑張れるかもしれない。
この暑さ、もう嫌。
もしもタイムマシンがあったなら
高校生に戻りたい
もっと勉強しておこうと思うし
もっと遊んでおこうと思う
そして
好きだった同じクラスの彼に
きちんと想いを伝えたい
振られたらどうしようとか
私の友達も同じ人が好きだから
抜け駆けできないとか
別の人に告白されて彼氏できたからいいとか
そういうの気にせずに
自分の想いを伝えることを
きちんとしておきたいなと思う
もしもタイムマシンがあったなら
自分や他人の過去はよく見えているからきっと変えたくなってしまうでしょう
タイムマシンで過去に移動して大切な人の選択に立ち会ってしまったら
もし過去に干渉できてしまったら
間違いなくあなたを守りたいです
守りきれたら当時のあなたの姿や声を目に焼きつけて私は消えていくのでしょう
自分と他人の未来がよく見えてしまったらきっと変えたくなってしまうでしょう
タイムマシンで未来に移動して大切な人の選択に立ち会ってしまったら
結末まで見届けて出発時時点の自分に戻り
不幸な道を防ぐように生きるでしょう
一人も取りこぼすことなく幸せを探していくのでしょう
今の自分の選択肢は可能性には満ちているけれど
〈今〉は曲者でイレギュラーやガチャで歩む道が簡単に変わってしまうこともあるのです
それでも今の積み重ねで未来を創るほうが一歩一歩で着実かもなんて思っていると
いつの間にか一日も終わりに近づいています
私にとって今日のテーマは、たらればなのです
ですがタイムマシンがなくても、食べる事が大好きな自分にささやかなアドバイスを一つだけ
目の前の菓子パンやケーキやアイスクリームを食べ過ぎてしまうと体重がオーバーして
5年、10年後に悔いが残るでしょう
手に握っているフォークとスプーンを置いてください
あの頃に戻れたらどれだけいいか
友達と遊んで、喧嘩して、すぐに仲直りしてまた遊ぶ。
小さいときは勉強や将来のことなんて何も考えなくてよかった。
まだ、人の闇や現実の残酷さなんて知らなかった。
今となっては、将来についての不安や孤独感、劣等感が溢れだして止まらない。
あぁ………あの頃に戻れたらどれだけよかったのだろう
もし、タイムマシンがあったなら………
3作目 あの頃
んーとね
考えたよ…?
ちょっとだけ
でもやっぱり
今が最高😆💗
小さい頃から星に興味があった
夜空のむこうに輝く星たち
未知の世界への憧れ
星座が語る神話
暗い宇宙には不思議がいっぱい
ワクワクしながら眺めていた
生命の起源も物質の形成も
宇宙の誕生も謎に包まれたまま
出来ることならば
宇宙の誕生の瞬間を
この目で見てみたい
「もしもタイムマシンがあったなら」
ああ、やってしまった。
目の前で泣きじゃくる子供を見つめる。
その左頬には赤く腫れたような跡ができてしまった。
子供を殴った右手が痛い。
じわじわ指先から痺れと痛みがやってくる。
でも、目の前の子供はもっと痛いだろう。
唯一の肉親から打たれ、口汚く罵られて、身体だけでなく、心もとっても痛めているだろう。
でも、私だって、育児に疲れた身体に鞭を打って、やっと掴めた再就職先でベテランスタッフに罵られながら、仕事に取り組んでいるのだ。
あんたがいなけりゃ、私はこんなに白い目を向けられることもなかった。
子供は悪くないことは分かっているが、それでも、吐き出してしまう。
膝をつき、泣き崩れる。
嗚咽が止まらない。
ふと、暖かくて柔らかいものに包まれる感覚。
子供に抱きしめられていた。
ああ、もしもタイムマシンがあったなら、大人になった泣いているあなたを抱きしめてあげたいのに。
もしもタイムマシンがあったなら
もしもタイムマシンがあったなら、生まれた時の自分に伝えたい。人生いろいろあるけど楽しいよ、と。
じいちゃんに肩車してもらった
初めて天井が手に触れた
空みたいだったのに
あんなに遠かった天井に初めて触れた日に戻りたい
もしもタイムマシンがあったなら、
僕はあの日に戻って君を車道側に移動させるだろう。
僕はいろいろ調べてさりげなく歩道側に女性を歩かせるというデートのテクニックを学んで
君とのデートに向かった。
僕は緊張しながらも、今思えば少し不自然だったかもしれない。が、君を歩道側に移動させることが出来た。
その歩道側には、大きなデパートがあった。僕らが歩いていた道もデパートの前だったので人が多かった。
そしてその日、僕らが歩いていたその時間に、そのデパートで、テロが起きた。
そして彼女は、外に設置されていたであろう爆弾によって、命を落とした。
僕はたまたま生き残ってしまった。
だから僕は、原始時代に戻ったり未来に行ったりしない。
戻りたいあの時に
懐かしい風景
友達と遊んだ時間
家族だんらんでの食事
未来の自分に伝えたい
家族との時間を大切に過ごしてって
未来はどうなるか結果は分かっているけれど
あの時間に戻って、またあの時を過ごしたい
もしもタイムマシンがあったなら
タイムマシンがあったなら未来を見てみたい。
こっそりと子ども達が無事で幸せで生きてる未来を見て安心して元の時代に帰って来たい
タイムマシーンは本当に作れるのか?
そもそもタイムマシーンは作れるものなのか? 最初に結果を言うと、安全なタイムマシーンを今すぐに作るというのは現実的には「不可能」です。 現在の技術では作ることは不可能ですが、タイムトラベルやタイムマシーンを作ることは「理論上」可能ではあります。
2023年7月23日
もしもタイムマシーンが本当にあったら? - エビス電