『ところにより雨』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あのこのまわりは いつも雨
長靴履いて 傘さして
蛙の合唱 連れてくる
あのこがゆけば 夏がくる
紫陽花たちが 涙を流し
ぼくの心は曇り空
あのこがゆけば 夏がくる
ところによりては 雨が降る
ぼくの涙も連れてって
あの夏の向こうへ
ところにより雨(お題)
『ところにより雨』
天気予報は晴れのち曇り、ところにより雨。
ここは雨が降るだろうか、それとも降らない
だろうか‥。今日の微妙な天気に空を見上げる。
そうでなくても日照時間の少ない地域、
今の晴れ間に少しでも外に洗濯物を干したい。
もし雨が降ったらまた洗い直しだな‥と
思いつつ庭に洗濯物を出す。
これから出掛けて帰りは午後3時。
それまで天気がもつかもたないか。
この勝負、私は勝つ事に賭ける。
〝ところにより雨〟
「今日の天気は、ところにより雨が降るかも!
折りたたみ傘があると安心ですそれでは、
いってらっしゃーい!」
お天気お姉さんは、今日も元気を届けてくれる。
こんな、自分にだって。
あなたがいてくれる限り、心はずっと晴れている。
『…の地方はところにより雨が降るでしょう。
お出かけの際は傘のご準備を!』
何気なくつけたTVから流れる女性アナウンサーの声。
人懐っこい笑顔と、その華奢な姿からは想像できないほどの大食いキャラで新人時代から人気だった。
そんな彼女は最近有名な俳優と結婚し、さらに話題の人となっていた。
「…人生勝ち組じゃん」
ぽつり、と口から出た妬みはカーテンを閉めたままの暗い部屋に響いて消えた。
嫌な考えを上書きするように、遅い朝ごはんを準備する。空腹は人をマイナスにさせる。何かで読んだその一文の出どころを思い出しながら、食パンの袋に手を伸ばす。が、その袋が手に触れることはなかった。
「うぇ…昨日食べたのが最後だっけ…」
記憶を辿りながら、過去の自分を恨む。そんなことをしていても空腹は治らないが。
「外出たくないな…だるい…でも腹へった…」
数分ほどそんな葛藤を繰り返したあと、ゆっくりと身体を動かしカーテンを開ける。
自分の気持ちとは正反対の、晴れ晴れとした空が広がっていた。
「こっちは降ってないのか」
それなら少しは気が楽だ。すぐにまともな服に着替え、マスクをつける。
財布と鍵を持ち、履き慣れた靴を履く。
少し重い扉を開け、晴天の空の下に出た。
瞬間、ポツポツ、と何かが肩に当たる。その正体を知るために上を見上げると、顔面に大量の水が降ってくる。
「っはぁ!?」
それは空から降ってくるもの、雨だった。
急いで玄関前に戻り雨を凌ぐ。
ビショビショになったマスクを取りながら、周りを見渡す。空は変わらず晴天のまま。そして通りを歩く人たちは焦った様子もなく、目的地へ足を進める。
「どうなってんだ…」
通り雨にしてはすぐに止み、考えられない。だからと言って、どこからか水をかけられたわけでもない。
まさか、と馬鹿げた妄想を消し去るためにもう一度屋根から出てみる。
結果は先ほどと変わらず、雨が降ってきた。
自分の真上から。
ふと、女性アナウンサーの言葉を思い出す。
「ところにより雨って…マジかよ…」
笑うしかない状況下で取る行動は一つ。
「帰って寝よ」
ーところにより雨 FIN.
【ところにより雨】
みんな笑ったり大声を出したり、椅子から立ったりもう一度座り直したり、とにかく騒がしい。
クラス替えの日、発表があってから移動してきた教室内なんて、こんなものだ。担任の先生が来るまでの間、一時の大騒ぎ。
(うるさ)
ため息。こっちは仲良い友人とも、ちょっとときめいていたあの人とも離れて、これから一年どうしようかと悩んでいるのに。
窓の外は、雲一つ無い青空。日光が窓を抜け、暖かい。気持ち良い天気。教室の中も、晴れって感じの空気。明るく、ざわざわした。
(でもこっちは)
「はあー」
ため息をつこうとしたタイミングで、後ろからため息が聞こえたので、ビクッとしてしまった。
「ああごめん、驚いた?」
声がするので振り返ると、行事の係りか何かで一緒だった顔。後ろのその人も、やっぱり同じタイミングで思い出したように、
「同じクラスか。よろしく」
静かに。騒がしい中、しっとりとした感じの。そんな笑顔。
「うん」
まるで、ここだけ少し、雨が降ったように。
にわか雨ののちのアスファルトにぱらぱらとオレンジジュース色のひかりが差して、それをスキップでかわして、追いかけっこなんかして踏まないように歩く、はしゃぎ疲れてそれでもうれしくて抱きしめあって、はじめてふたりは気づく、こうやっていつまでも、お互いに体を預けあって生きていくこと
ところにより雨 #44
今日の君は泣いていた。
僕は理由を聞かずに話し始めるのを待っている。話そうとしないならそれはそれでいい。話したくなった時に話せばいい。ゆっくりのペースで支えながら生きようって決めたんだ。立ち止まってもいいさ。
天気だって毎日晴れているわけじゃないし、僕たちの日記のお天気の欄にも傘を書き込んでおこう。ところにより雨の日、喧嘩することもあるかもしれないけどそんな日には雷を書いてみよう。これから先にある僕たちの未来日記に今日の心の天気を書き込んで行った時に晴れが多いといいなってそんな些細な記録を残そうよ。
きっと振り返った時嬉しくなったりするよ。
ところにより雨のようですね
こちらは霧模様です
ビニール傘に張りついた
雨粒を少し揺らたら
ぽったりと、一滴の雫が落ちました
肌寒い日が続きますね
どうぞ体と心に気をつけて
私は障がい者でコミニュケーションが苦手。だからいつもいつも悔しいって思う。悲しいって時もある。考えては、答えを探すを繰り返す。でも答えなんかない。でない。死にたくなる。家族が行く場所には行ってはいけないのかもしれない。余計なことも言ってしまうから。黙っておく方がいいのかも。
正直捨てて欲しい。私はもう苦しみたくない。捨てて欲しい。ごめんなさいこんな私で。迷惑かけてごめんなさい。
ところにより雨。
心の中の天気はひとつじゃないの。
今日の天気は、、ところにより傘、か。
いや、え?
ところにより傘?雨じゃなくて?
いや、きっと見間違えだ。今日は疲れてるんだ。
そうに違いない。
コーヒーを飲んで少し落ち着いてから、
もう一度天気予報を見てみよう。
、、、見間違えではなかったか、。
あれか、あれなのか?
ツッコミ待ちなのか?
ふはは、
とるにたらない頭を使いすぎて知恵熱が出てきた。
こういう時は、人に頼ろう。
幸代に聞いてみよう。出てくれるかな、電話。
やっぱり、寝よう。
昨日別れた彼女に電話するのはちょっとね、、、。
ところにより雨が降るでしょう、テレビの中で美しい声が明日を伝える中、忙しく服を着替えていく。日常の少し裏側にある世界をゆるがした十日間はまるで何事もなかったように日常に消えていく。美しさを振り払うように進む時間を惜しむようにそれでも前を向いて進んでゆく世界はずいぶん勇ましくずいぶん厳密に計算されて歩んでいく。知らなければよかったのにずいぶんとそれは静かなそして滑らかな始まりと終わりの計画。
会えない君よ
そちらの天気は良好か
ところにより雨
うまくいったと思えば、失敗する。
それの繰り返し。
ところにより雨ですね
ところにより雨
「今日の天気は 晴れ時々ところにより雨
でしょう」天気予報から流れるそんな予報を聞き一応 折りたたみ傘を鞄に入れて
おいた。
予報は見事に当たり途中から雨が
ぽつり ぽつりと降って来た。
僕は傘を持って来た事に安堵して
これ以上雨脚が強くなる前に
家路へと急いだ。
#ところにより雨
今朝の天気予報。
今日は、全国的に晴れの予報でしょう。
テレビの向こう側の気象予報士は、朝の顔に見合うほど眩しい笑顔で、伝えている。
だから今日は、雨が降らない。
そう信じていた。天気予報が言うものだから。
今日は、全国的に晴れの予報でしょう?
灰色の雲が頭上を覆う。嫌な雨の匂いがする。
ぽつり、そして、ぽつり。
あれ?と疑う間もなく、ザザーっとした雨に降られる。
僕は慌てて駅前のコンビニへ戻る。
困った。これでは君に、逢いには行けない。
君は、今日という晴れ予報に、傘を持っていますか?
ちなみに僕は、今日という晴れ予報に裏切られ、傘を忘れてしまいました。
駅前の、屋根付きコンビニ。
目の前には、スクランブル交差点。
頭上スクリーンは、天気予報を映し出している。
今日は、ところにより雨が降るでしょう---。
雨は昼頃パラパラ降ると言っていたのに、
一面曇り空で、パソコンやオフィスの光が眩しいはずが、眩しいのはあいつだった。
ところにより雨
確かに今日はずっと雨が降っている
傘を出したくないと思うくらい霧のような雨が続いている
どうせなら、音を立てた雨にしてほしかった
憂鬱は少しの時間であるからこそご褒美になる
「今日の天気は全国的に曇り、ところにより雨になるでしょう。」
天気予報を見ると自分の地域は曇りではあったが、降水確率が40%と微妙である。傘を持つと晴れるし、逆に傘を持っていないと雨が降る。自分が晴れ女なのか、雨女なのかもう分からない。外を見ると雲の間から青空が見えていたので、傘を持たずに家を出た。しかし、5分後パラパラと雨が降り出した。
「あーあ、降り出しちゃった…」
傘を持たず出てきたことを後悔した、せめて折りたたみ傘を持っておくべきだった。私は諦め雨の中を走り抜けた。
『ところにより雨』
「ところにより雨」
私の心から零れ落ちた涙が
雨の雫になり、貴女へ降り注ぐ
ところによりなんて|曖昧《あいまい》な
|雨《おもい》じゃない!
今は嵐の様に貴女へ降り注ぐ!
早く私の元へ戻って来てと!
貴女はその|雨《おもい》に
気付いてないの?
もし、貴女が気付いた時は
ところにより雨から
ところにより晴にかわります。
早く曖昧な心から
注ぐ太陽になり
晴れなるでしょう。
私はいまでも
ところにより雨
めぐみより