『いつまでも捨てられないもの』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
いつまでも捨てられないもの。
クローゼットの奥。
ベッドの下。
本棚の隙間。
色んな場所に、ちょっとずつ。
あの頃の、写真。
いろんな人に貰った、手紙。
お気に入りの、洋服。
ちょっと変わり者の、文房具。
昔使ってた、手帳。
あのとき聴いてた、CD。
何ならはじめて書いた、履歴書まで。
大きなものから、
小さなものまで。
人から見たら、いらない物でも。
自分にとっては、大切なもの。
いつか手放すかもしれないけれど。
今は、そばにいてほしい。
どんどん増えてく、ものたちが
私の周りを埋め尽くす。
たくさんの思い出を、これからも。
(想いがあるから、捨てられない。)
私は断捨離魔だ。
だから、捨てられないものは、
あまり、ない。
しいて言うなら自分の体と心
……なんてね。
小学生に上がった頃、
学校から用意された鋏と
母が作った針山。
この2つは、何故か今でも捨てずにある。
新しく買った鋏も、自分で作った針山も
今はない。
別に物凄い思い出や使いやすいわけでも
ないのに。
きっともう、馴染んでしまっているんだな。
嘘でもいいから、ここは、恋人からの初めてのプレゼントとか書いてもよさそうなものの、
私の捨てられないものは、鋏と針山だ。
お題 捨てられないもの
尻尾が丸まった柴犬を連れた飼い主と、ちらっと目があった。
確実に【 この人、犬苦手だよね】って気が付かれた気がする。
目を輝かせながら気になる物に反応しながら歩いている柴犬をくいっと引き寄せて過ぎ去って行った。
「犬、怖かったっけ?」
何食わぬ顔ですれ違ったつもりだったけど、同僚が心配そうに私の顔を覗き込んできた。
「子どもの頃、噛まれたことがあって…突然鳴かれたらと思うとちょっと…」
飼い犬とすれ違うだけでも体がすくんでしまうけど、生きていく上では何の問題も無い。高い所も嫌いだし、狭い所も嫌い。それも子どもの頃に経験した悲惨な思い出からくるもので、確実にトラウマだけど、ずっと仕方ないと思って生きてきた。
「誰にでも苦手なことってあるけど、無理に克服しようとしなくてもいいじゃない? これから楽しい思い出を、上乗せしていこうよ」
「んー…方法が見つからない」
同僚は自分を指さし、ニコッと微笑んだ。
「一緒に楽しい思い出作ろう」
「え? 犬克服のために?!」
突拍子もない言葉に、思わず笑ってしまったけど、嬉しかった。
脳に刻まれた嫌な記憶はなかなか消えないけれど、これから起こるかもしれない新しい出来事を考えると、ほんの少しだけ前向きな気持ちになれた。
…………………………………
〖お題〗いつまでも捨てられないもの
いつまでも捨てられないもの
元カノの写真。
ずっと机に潜ませてたけど、あえなく見つかって廃棄処分。
なんか、男って思い出を取っておきたい性があるよね。
女は案外すぐに忘れ去ってるのに。
分かっているのに止められない(笑)
ベランダの外をちらりと覗き見ると、晴天の向こうにどす黒い雲が顔を出していた。
「一雨きそうだね」
「うーん」
麦茶を二つテーブルに置く。
彼は難しそうな顔をしながらスマホの画面を見て生返事だ。
つまらなくなって、なんとなく棚のレコードを漁る。
「うん、降るみたい。一駅先まで雨雲きてる」
「なんだ雨雲レーダー見てたのか」
難しい顔して何を見てたかと思ったら、とレコードを見る手を止めて微かに笑う。彼はまだスマホと一緒に天気予報士ごっこを続けていた。
微妙なすれ違いの隙間に、大粒の雨が一滴、落ちる音がした。
「ねぇ、何か聞いていい?」
「いいよ、もちろん」
誤魔化すかのように、一枚のレコードを引き抜く。灰色の水彩絵の具が水溜りを縁取ったようなジャケットだった。
ふと、違和感に気づく。引き抜いたはずのレコードが、まだ棚の中にある。手元にもある。
言うか迷った。もう雨は本格的に降り出している。それでも構わず、未だに彼は雨雲の行先に夢中だ。
「これ、二枚あるよ」
舌は勝手に言葉を紡いでいた。結末のわかりきったことを確かめる愚かなこの体。言わずにはいられなかったのか、まるで自傷行為ではないか、と自分に呆れながら。
ここで彼は初めて、こちらの顔を見た。
「あー、うん。そう」
「手放さないの?」
彼はスマホに目を落とした。
「……うん」
間が、語っていた。
捨てないの?とは言えなかった。
「そうなんだ」
知っている。二枚目の本当の持ち主も、二枚目が彼の過去そのものだということも。
「いい曲だね」
彼がその過去を今でも大事にこうして部屋に置いていることも。
物わかりよく振る舞う自分が、憎らしかった。
「でしょ」
どこか曇った声が響く。私は穏やかに揺れる針だけを見つめる。
悲しげなピアノの旋律が、豪雨と共に流れていく。
私はいつまで、彼の捨てられないものを抱えていくのだろう。
畳みかけるように雨は強くなり、ストリングスの音色がそれを追って行った。
「いつまでも捨てられないもの」
手紙かな。
手紙って文字となって残るし、
心がこもってるなぁ、大事にしよ。って思えるものだから。それに、親から貰った手紙とか先輩が部活引退するときにくれた手紙とかってすっごい感動するから汚れないように大切にしまってる。何回も見返せるってのも手紙の良いところだと思うな〜。
いつまでも捨てられない
電話番号を書いてくれた紙
ずーっとサイフの中
また連絡するわ
まだかかってこない‥
明日かけてみよっかな
“いつまでも捨てられないもの”
過去は誰にも捨てられないと思うな
今の自分は過去によって作られているの
だからこそ過去なく今の自分は存在できないよ
楽しい過去、嬉しい過去だけではないよね
もちろん辛い過去、苦しい過去、悲しい過去も…
けどそれも大切な過去だと思うの
そういう過去を乗り越えてきた数だけ
少しずつ成長して今の自分がいる
過去は捨てられない
けど過去は捨てたくないな
『いつまでも捨てられないもの』
青春
『いつまでも捨てられないもの』
捨てられないもの。
それはね、
中身が無くなった
絵の具のチューブ。
毛先がバサバサに
なってしまった筆。
そこには、
これまでわたしが
「絵を描いてきた」
という思い出が
詰め込まれてる。
みんなは、
「早く捨てなよ」
そんなことを
言うけれど。
絵に彩りを持たせてくれた
空の絵の具のチューブ、
一緒に色を付けれた筆。
それを見ていると、
過去に描いたものを
思い出すの。
溜まっていく、
空の絵の具のチューブ、
毛先がバサバサに
なってしまった筆。
「これだけ絵を描いたんだ
これだけ自由に絵を描けるようになった」
そう、思うことができるから。
だから、
大事にとっておかせてね
いつまでも捨てられないもの
最後の日先生から貰ったオロナミンCは飲めてもないよ
いつ飲むのが1番なのかな きっとずっと捨てられない
『いつまでも捨てられないもの』
初めて人を好きになった。
年上で同性の貴女に。
この想いはいつまでも、
何年経っても忘れたくない。
「いつまでも捨てれないもの」
過去のこと
あと、思い出
一生捨てられないだろうな
本当に必要なものはなんなのか。
捨て去ることもできないまま
今日も宝のもちぐされ。
いつまでも捨てられないもの。
いつまでも捨てられないものは
元推しちゃんへの
想い。
かなり前の
チケット。
CDや
写真?
捨てたら
大人に
なれるのかも?
いつまでも捨てられないもの、それは過去の出来事や思い出です。今でも学生の頃の淡い初恋の思い出は焦ることはありません。他には大切な友人からのメッセージや手紙など数えきれず有ります。やはり一番は高校時代の淡い初恋の思い出です。
何時までも捨てられないもの
君への恋心と罪悪感
いつまでも捨てられないもの
それは
君との思い出
捨てないといけなくても
いつまでも持っている
早く
新しい思い出に買い替えなきゃいけないのに
あの時の笑顔
あの時の泣顔
初めて会った感覚
具体的には思い出せない
ねぇ、君は
私との思い出もう捨てた?
ぼくは小さい頃から大事にしている物がある
もう小さい頃から20年もたった
他の人に取られそうになった時も
傷がつかないように守った
色んな人からきつく言われても我慢した
そうしたら大事にしている物の雰囲気が
明るくなった気がする
ぼくはとても嬉しくなった
扁桃体が悲鳴をあげていた。
どれだけ努力をしてもどれだけ逃げても、
私は私で変わらぬまま。
きっと一生涯この恐怖を抱えながら生きていくに違いないのだから、私は呪われているようなものだった。
いつまでも捨てられないもの.