NoName

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揺れる木陰で

のんびり うたたねしていた頃


あなた と わたし だけが

おなじ世界に生きていた


はだしで 駆けまわり

草がついた からだで

くっついて 笑いあっていた



わたしたち に

知識という名の

疑いが こびりつく前は

おなじ世界で

笑いあっていた



だけど 人は

赤い実を 齧らずに

大きくなることは出来ない



あなた と わたしは

常識という服に 袖を通して

新たな楽園であるかのように手招きする

地獄の世間へ

みずから 飛び出していった



さようなら パラダイス

さようなら はだしの子供たち

7/17/2025, 8:19:50 PM