振り返ればアーヴィン教授がウィンクした。本当は手を握ってほしかったけれども、あいにくヴァイオリンで手が塞がっている。 舞台の中心に立つのは、アルトの魔女──教授のお母様だ。「こうしてみると、母さんと綾音くんは親子みたいだね」 本当に?と聞く間もなく、袖は闇の中に去っていく。 この道の先に
7/4/2024, 9:48:27 AM