スマイル
「いらっしゃいませ!」お客様が来店して
営業スマイルを浮かべる俺
「ご注文は、お決まりでしょうか!」
お客様のご注文を取りにテーブルに向かい
電子の機械で注文を入力する。
それが終わるとまた次のテーブルへ
お水のお代わりを取りに向かい
また違うお客様に注文を聞きに行く
帰るお客様のレジの精算を済ませ
食べ終わったお皿を片付け 流しに
持って行きお皿を洗う
テーブルを台拭きで拭き また真新しい席を作り また新しいお客様にメニュー表を
持って行く
そのサイクルを繰り返し俺の一日は、
終わりを迎える。
「ふぅー」俺は、ため息を吐く
看板のプレートをオープンから
クローズに変更してやっと一息入れる。
「お疲れ!」お店の先輩が缶コーヒーを
渡して労ってくれる。
俺は、「ありがとうございます」と缶コーヒーを受け取る。
先輩が俺の隣に来て 悪戯を考え付いた
子供の様に笑い
俺の眉間に指を付けて 優しく揉む
「また 此処に皺出来てるよ!」
俺は、先輩の指摘を受けて
気まずそうに顔を逸らす。
「これが通常運転なんです もう表情筋
疲れた~ぁ」
先輩は、そんな俺を見てクスクスと笑う
「君の営業スマイルは、レアだから
有料にしたいね!!」
「その分のお金は、俺にも入るんすかねっ!」
先輩は、面白そうにまた笑い
「プライベートで そのスマイルを
発揮する気は無いの?」
「ないっすね!」先輩は、俺の答えに
また笑う
そんなくだらない事を喋り
今日も俺の一日は、過ぎて行く。
2/9/2024, 2:36:58 AM