※水たまりに映る空
今日は失敗しちゃったな。言い過ぎたや。
蒼太は中学生の兄からのお下がり靴を見つめながら歩いていた。
傘に落ちる雨粒の音が響く。
でも、好きな子の前でカッコつけたかったんだんだよなぁ。でも何言ってもいい訳じゃないよなぁ。でもからかってきたの、あっちだし。
ぱしゃん!大きな音が鳴った。ぐるぐる回る言い訳に意識をもっていかれて、蒼太は大きな水たまりを踏んでしまっていた。
やっちゃった──と思いつつ、水たまりに浮かぶ空を見上げる。
それはまるで蒼太の心模様のようだった。
※恋愛小説適性をよこせくださいと日々叫んでます※
6/5/2025, 10:39:09 AM