孤月

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禁断の扉を開いてしまった。
前までの僕なら、絶対に手を出さなかった。
君の好奇心に惹かれて、僕は扉に手をかけた。
そしたらすぐに中に引き摺り込まれて、どんどん深くまで落ちてって、気づいたら君と2人、欲望の底にいた。

「どうしようね、2人だけになっちゃったね」

無邪気に笑ってそう言う君は、何も気づいてない。
君のおかげで僕は、沢山のものを手放した。
ここまで僕を連れて来ておいて、さよなら、なんてあり得ないよな?
今度は僕が、君を救い出すよ。
欲望の底から、さあ行こう。

6/7/2025, 6:57:39 AM