無季

Open App



  どうにも眠れなくって
  静かにベッドに横たわっていた

  何処に焦点を当てるでもなく、天井を見上げる
  飽きて、白い壁を見つめる

  何往復か繰り返したとき、
  カーテンの向こうが白い光を放ちだした

  緩慢な動きで起き上がる
  カーテンを掴んで、勢いよく左右に開いた。

  空には僅かな色しかなかった。
  けれども、私には極彩色より鮮やかに見えた。

  スマホの充電は無くて、写真は撮れなかったけど、
  それでもいいかと思った。

6/29/2025, 4:23:43 AM