テラ

Open App

終点
誰かと一緒に死んで、誰かと一緒に天国に行って、誰かと一緒に輝く粒子になり境目も分からないほどに溶け合いひとしずくの宝石になることができたとき、それでようやくきみは生まれたがってくれるんだろうか。さみしい、くるしい、たすかりたい、夜毎の悲鳴を飲み込んで、わたしは神さまみたいだった、でも本当の神さまじゃなかったから、真っ直ぐに立ち上がろうとした、「おまえにはまだはやいよ」腰に巻きつく手があった、優しく、腹立たしいほどに緩やかな殺人だった、私は座り、座り込み、昼食を吐き、窓を開けてなんていい天気だと唾を吐きかけ転落した。

8/11/2022, 1:45:26 PM