「マグカップ」「記憶の地図」(6/15-16)
それは大きな大きな地図。
埃の被った箱の数々と、新しく鮮やかな写真が同時に隠れている。
地図は感情によって色が、時に火がつけられる。
火のついたところは次第に穴が開き、やがて、最初からなかったかのように消えてしまう。
幸せも、苦しみも、いつかは消えてしまう。
ポピーの花畑。お気に入りだったマグカップ。
好きな人。友達だった誰か。綺麗な歌声。
どれがかつてあったものなのか、それともなかったものなのか。
私は全て、忘れてしまった。
6/17/2025, 10:04:34 AM