語り部シルヴァ

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『cute!』

残業が長くてフラフラしながら帰る道中、
電灯が点滅する下で電柱に隠れた猫ちゃんを見つけた。
おそらく残業疲れによる鬼の形相のような顔で猫ちゃんを怖がらせるかもしれない。

だから遠目で猫ちゃんを見ようと薄暗い中しゃがんで猫ちゃんを見る。私に気づいて警戒しているからか電柱の影からじっとしている。

まんまるとしたフォルム。電灯の光で照らされる茶色い毛並み。
うーんここから見ても可愛い。
近くで見たらどんな顔しているんだろう。
いっぱい撫でたい。けど近づけない。
おやつでも持っていれば良かった。今度常備しておこう。

すると夜風が吹いて猫ちゃんが動き出した。
...かに見えたそれはコンビニのレジ袋だった。

私は相当疲れているようだ。
重い腰を持ち上げて家へと向かった。

語り部シルヴァ

2/27/2025, 10:20:36 AM