「ふつうのゆめ」
わたしの夢は
自分にしかできないことをする
ことだった
どんな職業の名前も
どんな肩書きも
みんな自分じゃなくてもいいこと
と思って手放した
なにも選ばなかった私
可能性だと思っていたことは
あまりにつかみどころがなく
不可能だと思うことがふえた
自分にしかできないことなんてひとつもない
すん、と希望のとびらがひとつずつ
ゆっくりと閉じていく音がした
だけれど同時に開かれたもの
すべてが自分にしかできないことなんだろう
ということ
いまここに存在して
目の前の人に少なからず影響を与え
過去があって今があって未来があるということ
誰よりもふつうでいい
私であることは誰にもできない
#誰よりも
2/17/2023, 9:25:25 AM