夜の海
朝日の登ることがない海それが北海。暗く光のない北海に満月の時たけ、月からの光の道ムーンロードが現れる。ムーンロードだけが夜の海を渡るすべだ。
ムーンロードを通り、北海を渡れば王都に向かう列車に乗れる。王都にたどり着き、州都の州長を勤めていた父の代わりに国王陛下に謁見できれば叔父の行いを改めさせることができるはす。
叔父の追っ手に捕まるわけにはいかない。我が州の民を守るためにも、北海をムーンロードを渡らなければならない。
焦る気持ちと黒く暗い北海の荒波が私の心に影を落とすが、悪しき気持ちでは王都への路、ムーンロードに足をかけることはできない。落ち着け。落ち着けと自分に言い聞かせ、その時を待つ。
満月が満ちムーンロードが掛かり始めた。光の道に近づき足を進めるが、道の上に立つことができずに光をすり抜けてしまう。
どうして!
ムーンロードに乗ることができない!
私は王都に行かなけれならない。
国王陛下に会って州の現状を伝えるなければならない。
私はちちのため、州の民のために…
誰のために。
父が、失脚すれば私のせいかつ、は一変する。わたしは、私を守りたいだけ。
社交界にも行けず、おかねが無くなり、仕事をするなんて、私のプライドがゆ、るさない。
だめだ。追っ手が来る。
北海は王都を守る城壁であり、悪しき者を通さず、海に落ちたものは全てが崩れていく。
北海に向かって走り出すが、追っ手はすぐそばまて近づいてきていた。夜の海が目の前に迫り来るが止まるわけにはいかない。
海の中へ。
足が海に浸かり、私の意識を保てず壊れ始めていた。
私を形成する全てのものが壊れ落ちた。
8/16/2024, 3:44:04 AM