次郎

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『あなたとわたし』


あなたとわたしは

違っていて当然。

だけれど、

どうしてこの世界は

あなたとわたしを比べたがるのだろう。

違っていて良いのに

常識から逸脱するのは別として

違う事を否定される時がある。


何でも出来るあなたを羨んだり

疎ましく思ってしまったり

わたしの存在価値を

周りが比べる事で

わたしがわたしを見失って

それでいて、自分自身で

何も出来ないレッテルを貼っている事も

気付かないまま


「どうせわたしなんて」


を繰り返して捻くれて行く性格が嫌で仕方なかった。


思春期は、

自分が嫌いで他人も嫌いで

笑う自分も泣く自分も

全てが気持ち悪くて仕方なかった。

あなたとわたしは違っていて当然と

分かっていても

捻くれてしまった性格は中々元には戻らない。



だけれど、その言葉を吐く度に

母親に

あなたは自分の幸せだけを考えれば良いと

あなたはあなたの人生なんだからと

人の目を気にしたり

人の事を考えるよりも

自分を大切にしなさいと

何度も咎められた。


思春期を乗り越え、

大人になって、漸く

わたしとあなたは違っているのは

良い事だと思えるようになった。


それが良い事だと思えると

わたしはわたしを受け入れらるようなれた。


今では、母親のその強さに感謝しかない。


母親が呆れず何度でも、

咎めてくれたおかげで

わたしはわたしになれたのだから。

11/7/2024, 3:06:23 PM