お題「ここではないどこか」
日本人の言う「死にたい」は「ハワイ行きたい」ぐらいの意味だって説を思い出した。
ファンタジー小説レーベルのアリアンローズで、異世界転生系に「ここではないどこかへ」タグがつけられている。
昔は異世界も「行った後に帰ってくる」話が多かったけど、今は異世界に「行った後住み着く」(=帰らない)から死後転生の導入が多いと聞いた。(帰るのを目標にする話もあるんだけど……。「ライブダンジョン!」ってなろうのオンラインゲーム話。書籍版未発売の続編ではまたゲームの世界に行ったけど)
そして、その分析を読んだ時真っ先に思い出したのが、小説の書き方で指摘されていた、「行きて帰りし物語」が古くからの話の展開の基準という事。
日常生活(起)何か問題が起きる(承)問題が解決する(転)日常に戻る(結)
ここではないどこかへ、と言いつつ、どことなくローファンタジー感を覚える話が多いのは、種族が少ないとか年齢層が狭いとかもあるけど、何より「学校」があるからだと思う。
人の成長は人それぞれだし、親の跡を継ぐ特権階級ならば、同年代との交流より親の仕事を側で見て手伝う方がよほど有意義だし。
チャールズ皇太子殿下だったか、「英国王室で初めて近代教育を受けた」なんてわざわざ概要に書かれるぐらいには珍しいようだし。
学校制度が取り入れられている理由の一つにハリー・ポッターシリーズがあるとは思うけど、王族なんぞが通う話が多い理由は、日本に学習院があるからだと勝手に想像している。
設立の理由も当時の皇太子殿下に同い年の友人を作るためだし。
護衛が複数人立って、教室を出たとか連絡取り合って確認しているらしい。……なのに同級生に問題児はいたらしいんだよなぁ。小等部の話だけど。
そして国内私立小学校の話の話や海外寄宿舎の話をざっくり読む限り、普通の平民(と規定される主人公もしくは元のヒロイン)が上流階級の最高峰なんかと知り合える学校は最高学府以外にない気がする。有名私立小学校は親の職業を含めた審査または紹介式と聞くし、海外寄宿舎は年間一千万円を超える学費が掛かると聞いたし。(なのに日本人が二人もいる時点で「平等」なんて嘘っぱち。生まれた家で一生が決まると言い切れば良いものを)
ローファンタジーの代表作といえば「ハリー・ポッター」で、こちらも学校システムが導入されている。欧米圏では珍しい六年生の学校システムが日本と同じで、日本でヒットした一因との分析が出ていた。
ちなみにファンタジーに現代要素を入れるのは、読者に自分とリンクする部分があった方が読みやすいから。
漫画『鉄腕アトム』は1970年代だかに遠い未来である2001年を舞台に描かれたけど、背景にダイヤル式の電話が出て来ている。
空想の世界ではなく、現実から地続きの未来だと感じさせるための仕掛け、らしい。
……そんな未来が二十年以上も昔になった今、ダイヤル式の電話を見た事すらない人も結構いそうだけど。
https://apps.apple.com/jp/app/dialph0ne/id929032530
ダイヤル式が使えるiPhone用アプリ。
昔はごく稀にダイヤル式の薄いピンク色をした公衆電話があったのだけど、まあ十円玉しか使えない(テレフォンカードも百円玉も不可)から不評だったのか、近年見かけた事はない。Wikipediaによると、店の負担で設置して貸し出す専用機で2005年に生産終了、新型機に変わったらしい。
データ通信ができる黒い公衆電話も一時期多かったのだけど、緑色のが今も一番多そう。……調べたら今年2024年の一月からデータ通信サービスが終了して使えなくなったらしい。
https://www.ntt-east.co.jp/ptd/contents/mag_public_digital.html
一応お財布には災害用にテレフォンカードを二枚入れているから使えないと困る。公衆電話を撤去されるのも困る。(現住所から一番近かった隣の建物の外にあった公衆電話も撤去されて、交通量の多い信号を渡った先になってしまった……)
事業者側が設置する公衆電話は近くの学校とコミュニティセンターにあるらしい。小学生ならまだ公衆電話使いそうだよね。
話がとっ散らかってきたから終わる。
6/27/2024, 12:18:20 PM