弥梓

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『空はこんなにも』

 太陽が地平へと落ちて、空を赤く染めていく。美しい青が禍々しい赤に染まり、やがては闇に飲み込まれていく。
 夜の闇に散りばめられた星々の輝きと、月の青白い光が地上へ降るが、太陽のように全てを照らしはしてくれない。
 夜の闇に佇んでいると、まるで世界に自分一人が取り残されたかのような孤独が私を襲う。
 夜は嫌い。
 夜をもたらす夕焼けも嫌い。
 空はこんなにも私を孤独にさせる。
 

6/24/2025, 11:34:35 AM