タイムマシーン
「もしタイムマシーンがあったらどうしますか?」
『急だね?…そうだな、戻って来れるか来れないかにもよるかなぁ』
「そしたら、戻って来れるということで」
『ううん。未来に行ってみたい‥かな?あんまりよく分かんないや』
「ふむふむ、先輩は未来派ですか」
『君は違うの?』
「私は断然過去派です」
『ふぅん?…その心は?』
「やり直したいこととか、こっそり聞いておきたいこととか、まあ、色々、あるからですね」
『黒歴史的な?』
「そんなとこです」
『そっか』
「先輩は無いんですか?」
『何が?』
「やり直したい黒歴史が、ですよ」
『あるにはあるよ』
「ほほう?」
『そんな目を向けても言わないよ』
「くそぅ」
『ふふふ』
「…やり直したいとは、思わないんですか」
『思わないかなぁ。…いや、嘘。少し思う』
「じゃあ」
『でもね、それ以上に僕は現状を気に入っていてね。僕が過去に行って嫌なことを変えたとして、それでこの未来まで変わってしまうのが怖いのさ』
「…」
『夢が無い、臆病な考えだけどね』
「そう…ですか」
『僕は君の満足のいく回答を用意できたかな?後輩そっくりな誰かさん?』
「…はい、ありがとうございました」
『そろそろあの子が来るだろうから、終わりにしよっか』
「そうですね、ご迷惑をおかけしました」
『お気になさらず』
「やぁっと委員会が終わりましたよぉ!お待たせしました!」
『お疲れ様』
「あれ?椅子が引いてある?誰かいたんですか?」
『昨日片付け忘れたんだよ。きっと』
《キャスト》
・後輩?
満足して帰った
・後輩
風紀委員。風紀委員になればバレずに学校にお菓子を持ち込めるのでは?!と画策し委員になった。なお失敗した模様。
・先輩
図書委員。後輩から、予想通り過ぎてつまらないと言われたことを少し根に持っている。
1/22/2024, 12:59:30 PM