そこら辺の人🏳️

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 昔、船から落ちて溺れてしまった私は、今も海の底にいる。

 陽の光が届かない暗闇の中、クラゲのように漂っているのだ。

 見たことない魚やサンゴ礁、貝などのおかげであまり退屈はしない。

 だが、身を焦がすような孤独が、この身を蝕む。

 だから時々、手を伸ばして、誰か来ないかと夢想する。

 そして今日、ようやく、待ちに待った彼を捕まえた。

 この手は絶対に離さない。

 例え、彼の身が朽ちようとも。

1/20/2024, 12:01:00 PM