『雨と君』
「入れて〜!」
君が、僕に抱きついてきた。
君が。
「エヘヘ…ありがとう!傘忘れちゃって」
君と一緒に歩く雨が大好きだ。
僕は、君の笑ってる姿が大好きだ。
こんな日がずっと続けばいいのにって思った。
そんなある日____
君が病で死んだ。
君が死んだ日は、雨が降ってた。
僕は、静かに涙を流しながら帰った。
街の音は、雨の音でいっぱいだ。
僕は呟いた。
「君が死ぬなら…一緒に死にたかったな…」
そう呟いた。
僕は、雨が嫌いになった。
雨が降る日は、いつも憂鬱だ。
そんなある日____
僕は、死んだ。
僕が死んだ日は、雨が降った。
僕は呟いた。
「待っててね…」
笑顔でこの世を去った。
やっぱり…雨が好き。
9/8/2025, 8:06:13 AM