一森くま

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最近、誰かが書いたのか分からない文章に
どきっとさせられることがある。

電車の中吊りの広告
CMの中でのふとした一言
雑誌のワンフレーズ

私が時々文章をかいていて思うことは
名前を出して書くことのメリット
名前を出さないで書くことのデメリットだ。

メリットととしては
名前を出すから自分の自己顕示欲が満たされたり
責任感ややる気もアップする
自分が書きました、という判子を押せることが
何よりの達成感にも繋がっている。

デメリットとしては
会社や個よりももっと大きな枠で書く場合
個人自体に評価が起こりにくいし、起こっても
結果として会社としての実績にしかつながらない
昇給こそあれど、あの人の文章よかったよね
とはならない

名前がない文章は書いた人よりも商品を売ることだったり、フレーズを記憶させることそのものに価値を置いているのだ。


普段、意識することもなく酸素のように目にしている文章は、たまたま思いついて書いたものもあるだろうし
何時間もかかってひねり出して書いたものもあるのかもしれない。近年はAI文化が進んでいるから、人が書いたものとこちらが勝手に思って実はAIに感動させられているということもあるだろう。


それでも
人の手が入ったであろう(これはもう信じるしかない)
名もなき文章を見ると
こころがどきっとして
じわっとあたたかくなるのだ。

誰かが頑張って、伝えたいと思って書いた。

それを感じて、受け取りたくなるのだ。




5/15/2025, 1:46:21 AM