音茶

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お題 『病室』


どんどん症状が良くなって明るい病室もあれば、病状が悪くなって暗い病室もある。
数週間前動けた人が、点滴の管や胃の管など入って
動けなくなっていく。

動けなくておむつ替えられたり栄養入れられたり、身体拭かれたり、あっち向いたりこっち向いたり身体の向きを変えられて、苦しい痰の吸引させられて。意識はなくて、言葉を発することもなくて。ただケアをされる。
意識はなくとも、看護師として声掛けしながらケアは行う。苦しそうな痰の吸引も、「すみません、もう少しですからね」て、一日に何回も。
この状態で回復の見込みもない。これは患者さん本人の幸せだと言えるのだろうか。

でも、ケアをするのが仕事だから。今日も病棟に行って看護をする。少しでも明るい病室が増えますように、祈りながら。

8/3/2023, 12:48:58 AM