堕なの。

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◤君と私のすれ違い◢


「君のお姉さんが好きなんだ! 俺が彼女と付き合えるように手伝ってくれ」

好きな人の好きな人は、自分の姉だったとか言う在り来りな話。その相手が自分を好いている妹に恋愛相談を持ちかけるという救いようのない話。それが、自分に起こるだなんて思いもしなかった。

彼は、私の幼馴染だった。二つ上のお兄さんで、すっごくカッコイイ。いつだって私の目にはキラキラして映っていた。お兄さんも私のことをすごく可愛がってくれるし、いつかお兄さんと付き合うんだと、本気で思っていた。だからあの日、私は深く傷ついて、この思いを自分の中で閉まっておくことに決めた。



☆。.:*・゜

「応援するよ」

その優しそうな声に、目の前が真っ暗になった。俺は、近所に住む二つ下の幼馴染のことが好きだった。彼女も、俺に好意を寄せていると思った。それでも確証が持てなくて、だから俺のことが好きなら嫌だと言うはずだろうと、この話を持ちかけた。

だが結果はどうだろうか。全て俺の勘違いで、俺はずっと道化だったというオチだ。傷つく、というより息の詰まるような心地がした。俺は、彼女への思いを心の奥にしまった。いつかお互いが知らない誰かと結婚した後、笑い話にできるように。


テーマ:すれ違い

10/19/2023, 12:07:45 PM