NoName

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 お互いの中で、勝手に出来上がったイメージに依存していた。言わずとも分かると、自分たちは通じ合っていると。
 だから、少しずつ感じ始めた違和感に気づかないふりをして、気づいたら、私は前を、あなたは後ろを向いていた。
 その違いが決定的になった瞬間が、私が、あなたと向き合わなかった時間の積み重ねが――すれ違い。

10/20/2024, 5:58:59 AM