お題《ありがとう》
茜咲く季節に妖精の翅を見つけた
まれに人の国にも妖精は現れるらしい
人間の暮らしを学びに訪れるらしい
《らしい》というのは風のうわさで耳にし
この瞳でまだ、妖精を見たことはない
誰も彼もが妖精に憧れを抱き
妖精の物語を聞いてみたいと思っている
ある学者が言っていた
「この国には夢物語が必要だ。人は永遠ではいられない。時にはそんな夢見が、人を救うことだってある」のだと。
――その言葉が琴線に触れる
僕の無意味だとなんでも決めつける世界に
静かな水面に波紋を落とすように
《途中書き》
2/14/2025, 1:30:03 PM