ミキミヤ

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日曜日の昼、太陽がすっかり昇りきった頃。オレは、自分の部屋で、コントローラーを手に、黙々と画面に向かっていた。
画面の中には作りかけの街が広がっている。
これは、クエストをこなして資金や資材、人材を集めて、街を形作っていくゲームだ。建築できるものの種類はある程度限られているものの、一般的な街にあるものは大抵作れる。
今は街の中心となる役所を建て終わったところだ。
オレは、自分の頭の中に作りたい街の形を思い浮かべながら、次は何を作ろうか思案する。
学校か、病院か……。迷って、次は病院にすることにした。
そして、クエストを受注して、街はずれの森へ資材を集める旅に出た。


数時間後。日もだいぶ傾いて、窓から入る西日が眩しくなってきた。オレはコントローラーを置いて伸びをする。何時間も夢中でやっていたから、肩と背中がだいぶ凝っていた。
画面の中の街は、まだ理想の3割程度しかできていないが、明日のことを考えて、今日は終わりにすると決めた。まだプレイしたい気持ちを抑えてデータをセーブし、電源を切る。
オレはもう一度座ったまま伸びをして、そのままの勢いでゴロンと後ろに寝転んだ。
日曜日の夕方、集中してゲームをした後、心地よい疲労感に包まれる時間がオレは好きだった。

来週はどこまで進むかな――。
狭い部屋の狭い画面の中の小さな理想郷を思い描き、オレは心を踊らせた。

10/31/2024, 2:04:39 PM