《巡り逢うその先に》
第2章 ⑧
主な登場人物
金城小夜子
(きんじょうさよこ)
玲央 (れお)
真央 (まお)
椎名友子 (しいなともこ)
若宮園子 (わかみやそのこ)
東山純 (ひがしやまじゅん)
向井加寿磨 (むかいかずま)
ユカリ (母)
秀一 (義父)
桜井華 (さくらいはな)
高峰桔梗(たかみねききょう)
樹 (いつき)
柳田剛志 (やなぎだたかし)
横山雅 (よこやまみやび)
京町琴美(きょうまちことみ)
倉敷響 (くらしきひびき)
葛城晴美 (かつらぎはるみ)
犬塚刑事 (いぬづか)
足立 (あだち)
黒鉄銀次 (くろがねぎんじ)
3日後ジュンの地元の友達から連絡がきた。
「ジュン、向井の通う大学がわかったぞ。東京K大の法学部だ」
「ありがとう、早速小夜子さんに教えてあげるよ」
「ジュン、本当にそれでいいのか?」
「何がだ?」
「お前、本当は小夜子さんのこと好きなんじゃないのか?」
「何言ってんだよ、そんな訳..」
「ないって言い切れるのか?今晩じっくり考えてみたらどうだ」
「わかった、考えてみるよ」
ジュンはベッドの中で小夜子のことをいろいろと考えてみた。
小夜子さんと一緒にいると気兼ねする事なく落ち着けるし、相性的にもいいと思うけど、これが恋なのか?わからない。
それにしても、小夜子さんと向井はどうゆう関係なんだろう。と考えているうちに眠ってしまい目覚まし時計の音で目が覚めた。
「小夜子さん、おはようございます」
「ジュンさん、おはようございます。今日もよろしくお願いします」
「あの小夜子さん、ひとつ聞いてもいいですか?」
「はい、なんでしょう」
「小夜子さんと向井は、どういう関係なんですか?」
小夜子は一瞬考えた。この人にカズ君とのことを話しても大丈夫だろうか?いや、ジュンさんならば協力してくれるかもしれない。
「カズ君とは幼稚園が一緒だったの。でも、ある日わたしの習い事に行く途中で父がカズ君とカズ君のお父さんを車で轢いてしまい、カズ君のお父さんは亡くなり、カズ君は歩けなくなりそして記憶を失くしました。その後、何度も謝りに行ったのですが、会ってはもらえませんでした。私のことも忘れていたんです。それ以来会ってませんでした。そして、あの紙飛行機が届いたのですが、翌日私達はここに引っ越して来ました。カズ君も家の事情で引っ越してしまったので、どうやって探そうか悩んでいたのです。ジュンさんに会えたのも奇跡だと思ってます。だから私達は必ず会えると信じています」
話しを聞いて、このふたりの間には入り込めないと、ジュンは確信した。
「わかりました。話してくれてありがとうございます。僕も協力します。昨日地元の友達から連絡がありました。東京K大の法学部です」
「ありがとうジュンさん。私会いに行って来ます」
つづく
7/19/2024, 10:41:29 AM