かつん、とペン先が鳴る。
無意識にいらついていたのか、とふと我に帰る。ペン先がダメになってないか確認してから、大きくため息をついた。
まだ駄目だとわかっている。わかっていても、現行の状態が気に入らない。とどのつまり彼のいうことを聞くのが気に入らない。
自分に合理主義にはほど遠いようだ。お茶を口にするが冷めていて胃にどしんとオモリを乗せたようだった。
「早くしなさいよ、馬鹿」
待つのは性に合わない。本当は猪突猛進に突き進むほうが好みだ。
答えはまだ出ない。しかし、時計の針はその時を刻みながら近づいていることを教えていた。
【答えは、まだ】
9/17/2025, 8:30:45 AM