何を思い悩むのかは存じ上げませんが
その日は
もう既に夜明け前から、物憂げなことでございました。
空を見上げ
深く溜息をつきなさること
もはや数えきれずな状態です
太陽は昇り
月は沈む
日に二度の
太陽と月の逢瀬
皆既日食で体を重ねても
地上から人々が眺めるので
そっと触れ合うだけだとか申しております
人々は個人情報とか言っているくせに
我々にはないのかと憤慨しています
ほらほら
そんな顔をしていると
さみしがり屋の月が欠けてしまいますよ
満月の夜には
あなたのために光り輝くのですから
わたしは
いつでもあなたたちを見守っていますよ
あなたにいちばん近い惑星より。
2/25/2024, 12:38:00 PM