茹だる暑さ。
アイスの冷たさが喉を伝い、頭を冷やす。
クリアになる視界に映る、夏の陽炎。
アスファルトを焼き焦がす太陽光は生命すらも焼き尽くさんばかりに輝いている。
否、命ばかりでない。ありとあらゆるモノを燃やし尽くす勢いだ。
人も、動物も、植物も、街も、等しく焼かれる。
地球という星そのものを常に照らしている。
それに比べれば、固形のアイスクリームを溶かすことなど簡単で、液状の雫が私の手を伝い地面に落ちようと、瞬時に気化してしまうのも自明の理。
こうして今日も、夏が過ぎていく。
「お題 こぼれたアイスクリーム」#4
8/12/2025, 1:03:32 AM