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どこまでも透き通る青空。
いつもより暑い日差しを手で遮って見上げる空は、まさに夏そのもので。
雲1つない快晴って、こういうことを言うんだろうなぁ。

でも、夏は嫌いだ。

それは暑さもあるし、突然やって来る夕立だったり、鳴り響く雷鳴や明るすぎる稲光だったり。
理由は、多分いくらでもある。

だけど、何でかな。

夏は、寂しくて、哀しいんだ。

澄み渡る青空。青々と生い茂る木々。賑やかに響く蝉の声。
夜になれば、鮮やかな花が空を彩って、道をたくさんの色彩が埋め尽くして。

どれもこれも、活気に満ちているのに、ぽっかりと胸に空洞ができたような感覚。

置いていかれたような、取り残されたような。

それとも、最初からそうだったのか。

どうしてかは解らないけれど、”空を見上げて心に浮かんだこと”は。

夏の生命の力強さと、取り戻せない喪失感だった。



空を見上げて心に浮かんだこと

7/16/2023, 11:07:41 AM