雨と君
また傘忘れたの?
君は、ちょっと恥ずかしそうな、困った様な顔をして、コクリと頷く…
天気予報見なかったの?夕方雨になるって言っていたのに…
君は、頬を赤らめ乍ら、俯く…
仕方無いな、ほら、一緒に帰ろう…傘は一つしかないから…
君は、ちょっとはにかみ乍ら、でも嬉しそうに、私の傘に入って来る…
また明日、相合傘って言われるね、こっちはいいけど、君は、大丈夫?
君は、耳まで赤く成りながら、大丈夫って、小さな声で答える…
ずっと前からこんな2人…君は、故意となのか、午後の雨の日は、傘を持って来ない…決まって、昇降口で誰もいない、水溜りの出来た校庭を見つめている…そして私は、お決まりのように、君を傘に誘う…本当は、もっと優しく声掛けしたいのに、何時もぶっきらぼうになってしまう…
私は、この夕立が毎日あって欲しいって、願っている…だって、君と一緒に帰るのは、雨の日だけだし、君との相合傘は、神様からのご褒美だって思っているから…
9/7/2025, 3:09:53 PM