私は猫を抱きしめていた。
夢だと気づいた。
だってこの猫は
何年も前に死んじゃった
飼い猫だったから。
でも夢だと信じたくなかった。
暖かかったから。
目が動いてて、
毛がフサフサで、
にゃあっと鳴いてて。
まるで生きてるみたい。
猫が問いかけてくる。
ここにいたい?
私は目を瞑って頷く。
ここにいたい。
ずっと、ずっと。
でも猫は首を振る。
ずっとは無理だ。
僕ももうちょっとで
行かなくちゃ。
もう天国に戻れなくなっちゃう。
私がここで引き止めて
猫の幸せを崩しちゃいけない。
でも
この先に猫にとっての幸せが
あるとしても、
引き止めちゃうかもしれない。
ここにいてほしい。
そんな気持ちを汲み取ったのか、
猫は眠るように寝っ転がった。
私も猫を抱きしめながら
寝っ転がった。
そして猫は言った。
夢だよって。
だから私も言った。
夢だねって。
"Good Midnight!"
暖かい体温を感じながら
夢が醒める前に
これが私の幸せなんだと
噛み締めていたくて。
3/20/2026, 4:47:35 PM