NoName

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2023/1/16
「まあ、素敵!素敵だわ!!」
胸の前で手を組んで女王は目を輝かせた。
「互いが互いを庇い合う、なんて美しい友情なのかしら!」
頬を上気させ自分の目の前で捕らえられている男二人をじっと見る。
「本当に」

『反吐が出る。』

一瞬にして声の温度が無くなった。
「でもそうね、ここまで頑張ったんだもの。一度くらい挽回のチャンスをあげなくちゃね。」
そして一歩一歩罪人へと近づいていく。
「今から私が言うものを用意出来たら貴方方の罪を不問としましょう。」
「陛下それはいくら何でも他の者に示しがつきません!」
「あら。貴方私が決定したことに反対するの?」
「そういう訳では無いですが…」
「なら構わないわね。」
衛兵の言葉を一蹴した。
「それと褒美として望む物を何でも用意しましょう。」
「何でも?」
「ええ。何でも。」
「貴女の首でも?」

「勿論。」

1/16/2023, 2:10:11 PM