しそわかめ

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モンシロチョウ

Cafe Zeffiroの店先には、ちょっとした花壇がある。定番のマリーゴールドから、ボリュームのあるユーフォルビア、朝顔のような花をつけるペチュニア、ちいさな薔薇のようなカリブラコア、料理に使えるローズマリー、バジル、ラベンダー。
春先から初秋まで、色とりどりの花々が、Cafeで安らかなひとときを求める人々の目を楽しませている。

「奏斗〜、土どこしまったん?」
「セラフが知ってる〜」
「後ろだな、持ってくるか」
カフェがお休みの、とある昼下がり。目に新しいエプロンをつけて、軍手をして、小さなスコップを握って。セラフと雲雀のふたりは、せっせと庭いじりをしていた。

やはりこれだけの量だ。流石に全くお手入れをしない、というわけにもいかず、とは言え雲雀ひとりで作業するには余りにも膨大だ、ということで、セラフに協力を仰いだ次第である。
四季凪と風楽はそれを傍目に見ながら、テラス席で書類仕事に追われている。

「あ、モンシロチョウ。」
暖かな陽気、それを囲む親しい友人。
まるで平和の象徴と言わんばかりに、真っ白なモンシロチョウが空を駆けていった。

今日の夕食はみんなでイタリアンパーティ。でっかいビザでも食べよう。そう思いながら、セラフは手を動かしていた。

5/10/2024, 2:07:51 PM