夢叶

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無色の世界

初めから俺の世界に色は無かった。色覚検査で異常は見られなかったし、実際潜入先の画廊で色彩センスで一番褒められた。それでも世界に色はない。任務に忙殺される日々。ターゲットと話を合わせるために偶然訪れたのがとある水族館だった。水族館、魚を水槽に入れ展示する場所。情報として知っているが実際訪れたのは初めてだ。ガラスケースに詰められ見られながら生活するなんて人間に置き換えるとなかなか残酷なことだと思う。薄暗い館内と現実とかけ離れた光景。平日ということもありほぼ貸切状態。自分の呼吸と不自由なく泳ぎ回る魚たち。この水族館の目玉展示である大水槽。小さな魚も大きな魚もサメもそれぞれのペースで泳いでいる。生命のきらめき、海の豊かさ、自然と目を奪われる。世界はこんなにも鮮やかで綺麗。すべてを包み込むような海の青さ。その青から俺の世界は広がっていく…だろうか。

※二次創作です。

4/18/2026, 12:28:54 PM