Layman

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思い出を手放すくらいなら
このまま草を食んでいようと思っていた
今僕は、何輪もの花の間を飛び回っている
色を
快楽を辿るだけで許される生活
それでも
甘い蜜にたかっている時
葉陰から視線を感じることがある
振り返ると
蛹の中で完膚なきまでに溶かしたはずの芋虫が
こちらから
1寸たりとも
視線をずらさぬまま
側の新芽を
食んでいた

6/24/2023, 9:20:49 AM