暦の上では夏が終わったというのにまだまだ気温は高く湿気でべたつく日々の中、少しだけ秋の匂いがしてきたのを感じる。植物が生い茂り木漏れ日が道を照らす山道、そこを進んだ先にあったのは辺り一面に広がる赤の世界だった。遠くの方でただひとつの白い花がゆらゆら揺れている。そこの周りだけ少しだけ空気がひんやりしているような、いや汗のせいかもしれない。まるで別の世界に来たような、そんな気分になる。
9/17/2024, 5:57:40 PM