koto

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「私、大我くんと付き合うことになったんだ」

部活帰り、同じ運動部の仲間の1人が上擦った声をだしながら皆に告白をした

「え!おめでと!」
「まじで!?」
「いつから好きだったの!!」

華の17歳たちはこの手の話題に食い付きがよい
キャーキャー甲高い声を上げながら付き合うまでの経緯を尋問するかのように詰めていく

いつもの私なら輪に加わり仲間と一緒に茶化しを入れていただろうが今回はそれができなかった

私の方がずっと好きだったのに...

中学生の頃から好きだったのだ
話しかけることは恥ずかしくてできなかったけれど、彼を見つめているだけで幸せだった

そう私はただ見つめることしかできなかった

もっと話しかければよかった
そしたら仲良くなれたかもしれない
仲良くなれば告白する勇気が湧いたかもしれない
告白したら私と付き合ってくれたかもしれない

ずるい、羨ましい、悲しい、憎い
様々な感情がぐちゃぐちゃとかき混ぜられていく



【やるせない気持ち】

8/24/2024, 2:04:19 PM