作品No.215【2024/11/01 テーマ:永遠に】
——「永遠に生きられるって、いいな。羨ましい」
きみはそう、言っていたな。
歳を取ることもなく、老いることもなく、病に罹ることもなく——美しい姿を留めたまま、永遠を生きる私を羨ましいと、そう言っていたな。
私には、そう言うきみの方が羨ましかったよ。ずっとずっと、羨ましくて仕方がなかった。
永遠を生きるからこそ、経験したくないことを何度も何度も繰り返すのだ。いつしか、数えることもやめてしまったけれど。
きみには、きっとわからないだろうな。
今までの私の友人達同様、自らの命を全うして生き抜いた、きみにはきっと。
11/1/2024, 2:53:15 PM