MZRYA−I'm little cat.

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光と闇の狭間で

眼の前には、吸い込まれそうな闇。
後ろは、振り返れないくらい眩しい光。

「……何ココ」

さっきまで布団で温まっていたのに
気づいたらこんな場所にいる。
意味がわからない。
というか

「───寒い!」

そう、とてつもなく寒い。

「何だよマジで…何処だよここ、今真冬だぞ?
暖房ねぇのかよ……」

腕を擦りながら周りを見渡す。
当然、暗闇の中なのだから何も見えない。
だからといって振り返ると
今度は逆に眩しすぎて何も見えない。

「あぁ゙〜!マジでここ頭悪い空間だなぁ!
そもそも何でこんなとこに居ンの!?オレ!」

叫んでみても木霊さえ帰ってこず。
本気ですべてを呑み込みそうな闇だ。




「───あ、」

何かを思いついたようだ。

「寝ちゃえば良いンじゃね!?多分寝てから
ここに来たんだし、寝れば万事解決じゃね!」

なんとも頭の悪い思いつきだった。
それでもこの状況でマトモな判断を下せるのは
極々少数だろう。

「じゃ~オヤスミどっかの誰かさーん……」

寝てしまった。
……本当に寝てしまった。

「スゥ、スー…」

ヤスラカな寝息とともに
後ろの光が強さを増す。

やがて男を呑み込みフッと消える光。
ソコに男は居なかった。
暗闇はやがてフローリングに敷かれた布団を吐き出した。
そこにも、男の姿は無かった。







何時でモ光が安全だと思わなイことだネ
教ぅ訓,ダネ!

12/2/2023, 2:40:02 PM